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妻達のクライマックス~陵辱編(1)

2009 07 10
「女が衣服を身につけるのは、それを脱ぐためである」 ジョージ・ムーア


~プロローグ~


東京メトロ丸の内線「新宿三丁目駅」から地上に上がり、新宿御苑方向へ向かう。月曜の朝であるから、歩道は疲れた表情でオフィスに向かう人々で溢れかえっている。

5分ほど歩いた場所に、とあるビルがある。超という形容はつかないまでも、まずまず、高層ビルと言ってもよい。30階ほどはあるであろうその建物は、築数年しか経過していない。

中堅ゼネコン企業の本社ビルだ。

ここ数年で一気に業績を伸ばし、業界内でも存在感を示し始めたその企業は、首都圏近郊での積極的な大型案件で度々マスコミを賑わせていた。

従業員数も多い。地下鉄の駅から歩いてきた大勢の人々が、このビルに吸い込まれていく。いつもの朝の風景である。

だが、今朝は少し違うようだ。

そのビルの正面玄関の前に、従業員とは別の一団がいるのだ。

「高層マンション建設、絶対反対!」
「子供達から太陽を奪わないで!」
「幼稚園周辺の貴重な自然を守ってください!」

全部で30名ほどであろうか。男性もいるが、中心は30代の女性、主婦のようだった。大きな横断幕を持ち、拡声器を使って、ビルに向かって何度も訴えかけている。

周囲には報道カメラマンが何人も集まり、その様子を撮影していた。

「随分派手になってきたな」
「マスコミで連日取り上げられてるだろう。昨日ニュースで特集組んでたよ」
「すっかり悪者だな、うちも」

入社して間もない若手社員たちが、そんな会話を交わしながら、ビルの中に消えていく。

「私達は絶対に負けません。日の出幼稚園を守るために、この戦いには何としても勝ち抜いていくつもりです。どうか、皆さん、ご支援よろしくお願いします」

集団の中心に立つ主婦が、緊張気味ながら、確かな決意を示す口調で、拡声器を通じて意志表明した。他社に向かう会社員たちが興味深そうに立ち止まり、そして拍手を送る。

話し終えたその主婦は、美しい顔を少し紅潮させたまま、正面のゼネコンビルを厳しい視線で見つめた。

「奥さん、こちら向いてもらえますか?」
「すいません、こちらもお願いします」

カメラマンたちからのリクエストに、その主婦は少し戸惑うような気配を浮かべる。隣に立つ別の主婦が耳元で囁きかける。

「珠代さん、絶好のチャンスよ。派手にアピールしないと」
「そうね・・・・」

裕子の助言に従い、珠代はカメラの放列に向かって、凛とした表情を向けた。



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