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密会エピソード1 第5章 君を愛す(5)

2009 07 23
アメブロ(http://ameblo.jp/norinori2009/)7月22日更新分が、携帯閲覧不可となったため、以下に掲載します。

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「ああっ、いいわ・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「そうよ・・・・、そこをもっと激しくしてっ・・・・・・」

郊外の幹線道路沿いにあるラブホテルの一室で、二人の男女が汗を浮かべた裸体を絡ませあっていた。

女の熟れた太腿を押し広げ、男はその上にのしかかると、何度も腰を打ちつけた。その度に女は悦びの声をあげ、男に更なる行為をねだる。

だが、男が言葉を発することはなかった。何かを忘れたいかのように、男はただ、目の前の人妻の裸体を激しく攻め立て、心情を吐露しようとはしなかった。

「ああんっ、浩平君・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「ああっ、駄目っ・・・・・・、ああっ、イきそう・・・・・・・」

若い男の荒々しい抱き方に圧倒されるように、人妻はその裸体を更に熱く濡らし、ベッド上で淫らにくねらせた。エクスタシーの予感が確かに漂ってくる。

この快感を何週間も我慢していた。が、もう限界だった。島岡純子は、欲情に押し切られてしまうかのように、古賀浩平に連絡し、平日の昼間の密会を果たしていた。

高校生である我が娘を妊娠させ、子宮外妊娠という苦痛を与えた男。そして彼の父親は、先日不幸な死を遂げたばかりだ。

複雑な想いは勿論ある。だが純子には、彼を突き放してしまうことができなかった。男の若々しい肉体から、その人妻はもう、離れることなどできなかった。

「あんっ!・・・・・、あんっ!・・・・・・」

男の腰の動きが一気に激しさを増す。シーツをかきむしりながら、人妻は短い嬌声を何度もあげる。閉じたまぶたの裏側に、派手な色彩が織り成す幻覚が現れる。

「ああっ、イクっ・・・・・・・、ああんっ!・・・・・・」

純子が絶頂へと昇り詰めたと同時に、浩平もその濃厚なものを人妻の裸体に放出した。べっとりとした液体に純子の指先が伸び、愛おしそうにそれを自分の下腹部に塗り広げる。

ハアハアと息を乱したまま、二人は言葉を交わすことなく、しばらくベッド上に横たわった。何分も経ってから、人妻が隣の男の汗ばんだ体に腕を伸ばし、ささやきかける。

「ずっと会いたかったのよ・・・・・」
「・・・・・・・・」
「あなたはどうなの? やっぱりかおりの体のほうがいいのかしら・・・・」

自分の気持ちをどう表現すべきか、浩平にはわからなかった。純子が更に声をかけてくる。

「お父様は残念なことをしたわね・・・・・・」
「・・・・・・・」
「会社で何をされたか知ってるかしら?」

浩平は思わず、純子の顔を見つめた。

「主人はね、あなたのお父様に随分酷い事を言ってしまったみたいよ」
「母から少し聞きました。解雇に近いような降格もされたって・・・・」

浩平が初めて言葉を口にした。

「あなたのお父様を責めても仕方ないのにね。あなたはもう大人なんだから、主人もあなたを責めるべきなのに」
「・・・・・・・」

「お父様、あなたが犯した失敗は親として確かにショックだったと思うわ。でもそれ以上に納得できなかったのは、何年も自分が支えてきた主人に切り捨てられてしまったことでしょうね」

純子の言葉は、浩平がぼんやりと抱いていた疑念がやはり真実であることを、十分に証明するものだった。

「お母さん・・・・・・」
吹っ切れたように、浩平は再び体を起こし、純子の体をきつく抱き寄せた。胸の膨らみに濃厚な口付けを与え、男は再び人妻の肉体に溺れていく。

「抱いて、浩平君・・・・・・、抱いて忘れるのよ、全て・・・・・・・」
純子は自分から脚を開き、浩平の腰のあたりに絡めながら、そうささやいた。

忘れることなどできない。浩平の島岡英二への気持ちは、その妻の証言で、決定的なものになった。
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