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狙われた人妻~珠代への罠(1)

2008 06 05

<前作「不動産屋との出来事」のあらすじ>


 マイホーム用に絶好の土地を見つけた夫婦、浩介と珠代は、何とかその土地を自分たちのものにしようと、ある夜、担当の不動産屋の社長を自宅に招き接待をした。その場で土地が浩介たちのものになりそうなことを匂わせた社長だったが、宴席の最中、珠代に巧みに接近を企てた。珠代の態度次第で土地の契約が最終決定されることを匂わせた社長に、浩介が眠りこんだこともあり、珠代は遂に体を許す。浩介とは全く違う社長の激しい責め、そしてたくましい肉体に、何度も達してしまった珠代は、自らも淫らに求め、初めて性の悦びを知る。そして浩介はその一部始終を目撃し、言いようのない興奮を味わったのだった・・・。


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 不動産屋の社長から私の携帯に電話があったのは、土地売買の本契約が完了してから1ヶ月ほどたった頃だったろうか。社長が家に来たあの夜からは既に2ヶ月近くが経過していた。その電話によれば、土地取得の件で、先約をしていた人間がいまだに不満を言っているとのことだった。電話越しに以前と変わらぬ社長の野太い声が響く。それは仕事中の私にとって、あまり歓迎すべきものではなかった。


 「契約はもう完了してますからな。法的にはご主人の土地ということで全く問題はないんですよ。ただこちらも商売人ですからなあ。なかなか突っぱねるわけにもいかずにね」

 「それはわかりますが、しかし・・・」

社長の一方的な口調に、私は少し不安を感じた。


 火曜日の午後2時。自分のデスクで夕方に予定されていた月次会議用の資料チェックに追われていた私は、携帯を持ったまま外の廊下に出ると、電話を続けるため、喫煙ブースに入った。幸いなことに誰もいない。喫煙者が半分以上を占めるわが社では、珍しいことであった。


 「向こうさんも以前から随分熱心にうちに通っていたお客さんでねえ」

外からなのだろうか。社長のがなり声も、雑音交じりで少し聞きとりにくい部分もあった。

 「しかし今更そんなことを言われても・・・」

 「いやそりゃそうですなあ、ご主人。もう建築にも入られてるんでしょう」

 「ええ、既にこちらは工務店さんの地盤調査やら始めちゃってますよ」


 地鎮祭も先週末につつがなく終わり、今週からは担当工務店の地盤調査も始まっている。地面にドリルを打ち込み、何十メートルも下の地質をチェックするという、念を入れた作業である。とかく建築業界への不信感が強まっている今、我々は工務店選びにも時間をかけ、決して大手ではないが、信頼できる先を選んだつもりであった。


 「そうですか、もう始められてますか・・・」

 社長はそう答えると、しばらく電話口で黙り込んだ。あたかも計算されたような、妙な間であった。そして突然思いついたように、社長は切り出した。

 「いや、ご主人、決してご迷惑はおかけしません。ただ1つだけ、お願いがあるんですよ」

                                                                                                                                                          
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