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嘘のしずく(18)

2010 05 02
「主人から今夜のことを聞いたときは、本当に驚きました・・・・」
「こっちだってそうさ。まさかなつみちゃんのご主人に会うなんてね・・・・」

その人妻の自宅は、私の住む場所とほぼ同じ間取りだった。晃子が眠っているであろう寝室で、私は今、なつみと二人きりでいた。

ベッドの上で、純白のシーツだけをまとい、共に全裸だった。この部屋で3度目の行為を終えた私たちは、尽きぬ欲情から遂に解き放たれたかのように横になっている。

繋ぎあった手に込めた力を緩め、なつみが立ち上がる。裸のままキッチンへ向かい、冷えたスポーツ飲料を入れたグラスを二つ、彼女は用意する。

全てを曝け出した肢体を、彼女が恥ずかしがることはなかった。改めてその人妻の肉体に見惚れている私に歩み寄り、なつみがそっとグラスを差し出す。

プロの女たちとの戯れを除けば、なつみとのセックスは私にとって初めての不倫と呼べる行為であった。何かに憑かれたかのように彼女の肉体を求め、それをたっぷりと享受した私は、激しい喉の渇きを覚えていた。

ごくごくと、冷たい液体を一気に飲み干す。おいしそうに一口だけそれを飲んだなつみに、私は再び手を差し伸べ、並んでベッドに横になる。

「同じコンドの風間さんっていうご夫婦と食事する、って聞いたときには、思わず言葉に詰まっちゃったんですよ・・・・」

私の胸板を指先で撫でながら、なつみがささやいてくる。西脇との遭遇を思い出した私は、何週間もなつみのことを忘れることのできなかった自分を呼び戻す。

「ずっと待ってたんだよ、なつみちゃんからの電話を・・・・」
「ごめんなさい・・・・、なかなか主人の出張とタイミングがあわなくて・・・・」

申し訳なさそうに、なつみが顔を寄せてくる。人妻の髪が素肌に触れるのを感じ、私は彼女の乳房に手を伸ばさずにはいられなかった。

「私だって風間さんと早く会いたかった・・・・・」
私に乳首を撫でられ、かすかに体をくねらせながら、なつみが言葉を続ける。

「でも、奥様もいらっしゃるし・・・・、やっぱりよそうかって迷ったり・・・・」
「もういいじゃないか、なつみちゃん、こうして再会できたんだから」

もう、過去の経緯はどうでもよかった。とにかく、この人妻と激しく愛し合うことができただけで、私は久しぶりに満ち足りた気分に浸っていたのだ。

なつみは私のことを強く欲してくれた。初めて会ったあの夜から。そんな風に誰かに強く求められることから、私は随分遠ざかっているような気がした。

「少し話したけど、妻とは最近うまく行ってないんだ・・・・」
「何かあったの?」

「それがわかればまだ救いなんだけど。夜、こんなことをするのが少しずつ減ってきたんだよね。何となく向こうのほうから避けてきてさ」

「じゃ、最近は?・・・・」
「もう半年近くレス状態かな」
「全然そんな風には見えなかったけど・・・・・」

「険悪な仲って訳じゃないんだ。ただ何となく会話が減って、そして、エッチすることもなくなったと、まあ、そういうわけ・・・・・」

「うちと似てますね・・・・」
思い悩む様子で、なつみがそっとつぶやく。

「だから、なつみちゃんに会えたのが凄く嬉しくてさ」
つい本音を漏らした私は、なつみの表情に陰が走ったことに気づいた。

妻との微妙な関係を忘れるための「はけ口」としか彼女のことを見ていないようなその表現は、確かに私は避けるべきだった。

「ごめん・・・・、傷ついた?・・・・・」
「ううん、そんなことないです・・・・、私だって風間さんのこと非難できないから・・・・」

なつみは、西脇に満たしてもらえないという事実を告白してきた自分の行為を恥じるように、そう言った。その人妻の裸体を、私はただきつく抱き寄せた。

しばらく沈黙したまま、私たちはベッドの上で互いの体を抱きしめあった。3度も解き放ったはずの私の性欲が、なつみの乳房を愛撫するだけでまたも蘇ってくる。

「風間さん、だからこんなにたまってたんですね・・・・」
一転しておどけるような口調で、なつみが私の耳元でつぶやく。

「なつみちゃんだってそうだろう・・・・」
「えっ、わかります?・・・・」

楽しそうにクスクスと笑いながら、なつみが私のペニスに手を伸ばす。頭をもたげ始めたその棒に気づき、彼女の指先が嬉しそうに躍動する。

「風間さん、まじですか?・・・・・」
更に裸体を寄せ、なつみが乳房を私の脇腹に密着させてくる。人妻の手でしごきあげられた肉棒は、私も驚くほどに硬さを回復してくる。

「なつみちゃん、もう1回しよっか・・・・」
「私も同じこと考えてました・・・・」

人妻の裸体をベッド上で仰向けに組み伏せてやれば、彼女は自ら両脚を広げ、私の体を挟み込んでくる。本能に任せるかのように、私はやみくもに腰を動かす。何度目かの動きで、私のペニスがなつみの蜜唇を一気に貫く。

深い吐息を漏らし、彼女の両腕が私の背中をきつく引き寄せる。この人妻が私のことを激しく求めていることを感じながら、私は夢中で腰を振る。

ためらうことのない、高らかな嬌声が部屋中に響く。地下駐車場で彼女を犯したときを思い出し、私はなつみの太股を強く押さえつける。

両腕をシーツの上に投げ出し、人妻は快感に溺れる姿を素直に曝け出す。夫との性生活では決して得られない快楽を、彼女は明らかに求めていた。

濡れた膣壁が、ざらざらとした感触とともに私をくすぐってくる。腰を突く度に人妻の乳房が揺れ、背中が浮き上がる。互いの肉体が蕩け合うような錯覚が私を襲う。

ペニスは、既に感覚を失っていた。射精の瞬間さえ把握できず、私は最後まで彼女と重なり続けた。痙攣した私のものを感じ、なつみが両腿を密着させてくる。

「風間さん、凄い・・・・・・」
完全に満たされたかのように、なつみが行為を終えた私の耳元で囁いてきた。

まだ今夜で会うのが二度目の人妻と、これほどの深い関係に陥ってしまったことに、そのときの私はしかし、何の疑問を抱こうとはしなかった。

私たちは、別れなければいけない時間であることを、深い口付けで互いに伝え合った。時計は既に、午前3時をまわっていた。

「また・・・・、また会えますよね、風間さん・・・・・」
彼女の自宅を立ち去る間際、私はそんな言葉を投げられた。今夜ほどの満たされたひとときを拒絶する理由は、私にはなかった。

「勿論だよ。電話待ってるから」
何度もキスを交わし、私はなつみの体にようやく別れを告げた。

一人、自宅へ戻りながら、私は少しばかり憂鬱だった。西脇を起こさねばならない。なつみは既に自宅へ帰ったことを説明し、彼自身も辞去してもらう必要がある。

まさか、目を覚ました後「もう一度飲もう」なんて言い出すんじゃないだろうな・・・・。泥酔した彼の醜態を思い浮かべながら、私は自宅へと向かった。



(↑次回更新、5月6日となります。クリック、凄く嬉しいです)



Comment
このあとの展開が想像つく、と言ったら失礼かもしれないけど でも期待いっぱい(´Д`)!

早くー読みたいですー
おつかれさまです
毎晩楽しみにしています今回は泥酔の西脇と妻がどんなふうに○○○してるのか描写が楽しみですね 個人的には妻がイヤイヤというパターンが好きですね がんばってください

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