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波涛の彼方(18)

2010 07 01
このような食事の席に参加すべきではなかった。朋子は自らの決断を悔いたが、既にそれは遅かった。

酒の入ったコップを片手に女性の胸を愛撫している男の姿、或いは、別々の男に唇を好きなように吸われている女の姿が、朋子の眼前にあった。

こんな痴態を繰り広げることが今夜の目的だったのだ。村岡の言葉を朋子は、素直に認めないわけにはいかなかった。

互いに楽しみあう参加者の中で、三原だけが1人少し離れた場所で、悠々と酒を飲んでいる。彼は、村岡にいじめられる朋子の様子をじっと見つめていた。

「お願いします・・・・・、こんなこと止めさせてください・・・・・・」
朋子はその老人の良心を信じるように、彼を見てそう訴えた。三原は少し迷った様子を見せながら、座ったままで村岡に声をかけた。

「あんた、あんまりいじめちゃ可哀相だぞ、奥さんが・・・・・」
三原のその言葉が朋子にはありがたがったが、しかし、彼はどこか自分の気持ちを誤魔化しているようにも見えた。

村岡の行為がエスカレートしていくのを、本音では期待しているのではないか。朋子は、三原の表情にそんな願望が漂っているような気がした。

「じいさんは黙って見てればいいだろう」
「今年もこの会を乱すつもりなら、今度こそ除名するぞ、あんた」

非礼な村岡の言葉に立腹するように、三原が少し声を荒げた。村岡は、朋子の予想に反し、少し萎縮した様子を見せた。

「まあそう怒るなよ、じいさん。何も俺はこの奥さんに乱暴しようとしてるわけじゃないんだよ。あんたらがしてたことを真似してるだけだよ」

「わしらはそこまで酷い事をしとらんだろう・・・・・・」
「だったら奥さんに聞いてやろうか? 奥さん、俺が来る前に、三原のおっさん達に何をされてたんだ?」

朋子は言葉に詰まった。軽いお触りを許していた自分を認めるのは嫌だった。村岡に隙を見せてしまうようなものだ。

「まあそういじめるな、奥さんを。わしらが勝手に奥さんの体に手を伸ばしてただけだよ。あんたの行為は明らかに行き過ぎとるぞ」

背後にいる村岡が力を緩めている隙に、朋子は外されたシャツのボタンを素早くかけなおした。スカートにその裾を入れようとした彼女の手首を、村岡が掴む。

「わかったよ。じゃあおとなしく触る程度ならいいんだろう?」
村岡はそう言うと、不機嫌そうにテーブルのビールに手を伸ばした。三原が少し安堵した様子で、朋子に声をかける。

「奥さん、申し訳ないですなあ。東京では許されないかと思いますが、ここは田舎ですからこんな風なんですよ。少しばかり堪忍してやってください」

朋子は、三原に小さく会釈をし、礼を述べた。しかし、彼の言葉が、村岡が自分の体にある程度触れることを許したものであることを、朋子は勿論理解していた。

あと何分程度、この会は続くのだろうか。朋子は腕時計を見た。8時を少し回ったところだった。

「奥さん、飲みなおしましょうか?」
悪びれた様子もなく、村岡は隣に座り直した朋子をそう誘った。そして再び、その人妻の脇腹に手を伸ばし、シャツの上からいやらしく撫でる。

「もうやめてくださいっ・・・・・・・」
「東京のホステスなら、この程度のことされても文句は言わないだろう?」

この島の食事会では女性が男を接待するのだ、という決め事を改めて教える科白だった。三原の言葉もあり、朋子は強く抵抗することができない。

シャツのボタンを再び外すことはなかったが、村岡は服の上から朋子の肉体の反応を確認するように、ゆっくりと手のひらを動かし始めた。

脇腹からヒップに下降し、太腿付近へと動いていく。乳房を敢えて避けるように、男の手は再び背中に達し、シャツ越しに人妻のブラの紐を確認する。

どういうわけか、先ほど以上に朋子は戸惑いを覚えていた。乱暴にされるよりも、こんな風に穏やかな様子で追い詰められるほうが、朋子は嫌だった。

「旦那にはこんなことさせてるのか、いつも?」
「そんなこと・・・・・・、あなたに言う必要ありません・・・・・・・」

「高校も忙しいようだから、あんまり抱いてくれないんじゃないのか?」
浜辺でもそうであったが、村岡はやはり朋子の夫、隆夫のことを知っているような口ぶりでそう言った。

事実を鋭く指摘され、朋子は返す言葉が見つからなかった。この島に到着した夜に抱かれたきりで、朋子は夫と愛しあう機会を持っていなかった。

「奥さんぐらいの年齢なら一番体が疼く頃だろう」
「・・・・・・・」

「イッたことあるのか、奥さん?」
その大胆な言葉に、朋子の心は揺らされた。本当の絶頂を私はまだ知らないのだという、どこかコンプレックスにも似た気分を、朋子は思い出していた。

「おい、まさか知らないのか、奥さん?」
うつむいたまま無言を貫く人妻に、男はおかしそうに言葉を重ねてくる。

「こんないい体してるのに、もったいないねえ。俺が今度教えてやろうか、本当の良さを? 一度知ったら世界が変わるぜ、奥さん」

挑発的な言葉を並べながら、村岡は朋子のシャツの下に素早く手を滑り込ませた。三原の視線を気にしつつ、男はその手を人妻の素肌の上で動かし始める。

「いつでも教えてやるぜ、俺が」
「そんな・・・・・・、そんな必要ありませんから・・・・・・・」

「まだ知らないんだろう、女の歓びを?」
「あなたになんか関係ありません・・・・・・」

男の誘導に乗るかのように、朋子は彼の疑念を肯定してしまうような言葉を口にした。村岡はかすかに笑いながら、片手で朋子の手首を掴んだ。

「遠慮するなよ、奥さん。損するぜ、知らないまま生きてても」
そうつぶやきながら、村岡は強引に朋子の手を自らの口元に引き寄せた。そして、人妻の白い指先を重ね合わせ、いやらしくしゃぶり始めた。

「ちょっと、何するの・・・・・・・」
寒気を伴うような嫌悪感が体を走り抜ける。朋子は捕らえられた手を引き抜こうとしたが、しかし、村岡はそれを許さなかった。

朋子を見つめたまま、彼は彼女の指を口に含み、音を立てて吸いまくった。男の獣欲が、唾液で濡らされた指先を通じて、朋子に伝わってきた。



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Comment
いいですね^^。
貞淑清楚な人妻が汚い変態的行為で発情・・・。
そういう行為に嫌悪感を抱きながらも、感じていく自分の肉体。
絶対に感じまいとする精神との戦い。
壮絶なる我慢を重ねたがゆえに、たかが外れたときの強烈なる快楽が肉体を襲う。

狂った朋子が見たいです^^。

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