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波涛の彼方(19)

2010 07 01
重ねた指先にまとわりつく人妻の匂いを味わうように、男は音を立ててそれをしゃぶった。男の汚れた唾液とともに、朋子は全身に鳥肌が立つのを感じた。

「いやっ・・・・・・、やめてくださいっ・・・・・・・」
「サービスのうちだろう、奥さん」
「こんなこと・・・・・、いやですっ、私・・・・・・・」

決して屈することのない意志を示すように、朋子は再度力強く手を引いた。村岡の口からようやく解放された指先を、彼女はテーブル上のお絞りで拭った。

「奥さん、旦那はこんなやらしいことしてくれないんだろう?」
「当たり前です・・・・・・・」

村岡はそれ以上、朋子の指先を口に含もうとはしなかった。その代わり、隣に座る彼女の肉体に彼は再び手を伸ばしてきた。

「おとなしくお触りだけで我慢してやるか、今夜は」
男のそんな言葉が、朋子にはかえって不安に響いた。司会を務めた老人、三原が認めたように、この男は私の体を再び撫で回してくるに違いない。

外されたシャツのボタンは全て戻されているが、その裾は先刻までの行為の名残のように、未だだらしなくスカートからはみ出している。

村岡の右手が、再びその隙間から滑り込んできた。背中の素肌に触れたその無骨な手が、中断された先程の行為を再開するかのように、弧を描き始める。

朋子は、自分が試されているような気がした。乳房を荒々しく愛撫された余韻がまだ体奥に残っている。その残り火を再び煽り立てるわけにはいかない。

このまましばらくの間、耐え続けるしかない。朋子は自らにそう言い聞かせながら、揺れ動く理性を改めて強固なものにしようとした。

村岡が再び過激な行為に出たならば、そのときは三原に訴えればいい。そう思う朋子だったが、しかし彼の行為は、今回はどこまでも静かなものだった。

いっそのこと、激しく暴走をして欲しい。そうすれば、周囲の老人達はもうこの男を許そうとはしないだろう。朋子のそんな願望を、村岡はしかし、見透かしているように、意図的に微妙な責めを繰り出してくる。

「いい肌してるねえ、奥さん。旦那がうらやましいよ」
「・・・・・・・」

「やっとおとなしく言うことを聞く気になったか」
「勘違いしないでください・・・・・、少し触らせてあげるだけですから・・・・・」

村岡の勝ち誇った口ぶりに抵抗するように、朋子は思わず強気な調子な言葉を発した。それは、彼女が村岡のペースに巻き込まれ始めたことを示すものだった。

「じゃあ遠慮なく触らせてもらいますよ、奥さん」
前に回った男の指先が、朋子のへその周辺をくすぐるように動いてくる。その指は、先ほどとは違い、なかなか乳房に向かおうとはしない。

もしそうされたら、朋子は声をあげるつもりだった。そこまでのことを、この男に許す必要はない。しかし同時に、朋子はそうされる自分を想像してもいた。

「奥さん、ドキドキしてるんだろう?」
「別に・・・・・・、何ともないです・・・・・・・」

正直、朋子は自分がどんな気分にいるのかよくわからなかった。ただ、男に指摘されたように、鼓動が激しく高鳴っていることは事実だった。

嘘をついたことで、朋子は自分が更に不利な立場に置かれたような気がした。黙ってただ耐えるしかないと、彼女は再び感じていた。

村岡の手がシャツの下から唐突に引き抜かれた。一瞬の安堵を与える間もなく、その手は今度は朋子の脚に伸びていく。

正座を少し崩したような格好で座る朋子は、膝丈のタイトスカートをはいていた。初夏ではあるが、彼女の美脚は薄手のパンストで包まれている。

何も言葉を発することなく、村岡の手が朋子の膝を割って侵入してくる。テーブルの下、皆の死角の場所で、男の手は人妻のスカートを捲くりあげる。

無言の男につられるように、朋子もまた、抵抗の言葉を明確に口にすることができなかった。誰にも気づかれず、彼女はこの行為を止めさせようとした。

「やめてくださいっ・・・・・・・・・」
ささやくような小さな声で、朋子は村岡に懇願した。男の手を引き抜こうとそれを掴むが、彼は強引に中へと進んでくる。

あっという間にその指先が朋子の内腿深くにまで達する。パンストの上から、彼はそこにある熟れた肉体をこねるような手つきで揉みしだく。

「いやっ・・・・・・・・」
その声はやはり、届くか届かないかの小さなものだった。男に小さな嘘を突いたという事実が、何故か朋子を強気な行動に走らせなかった。

何事もないように左手でビールを飲みながら、村岡は右手で朋子の腿を責め続けた。朋子は男の手を、スカートを上から強く押さえつけるしかなかった。

かすかに悶えながらも耐え続ける人妻の様子を見つめながら、男は指先を別の形状に変える。スカートの中で、彼はそれを終着点にまで強く突き出した。

「あんっ・・・・・・・・・」
朋子の口から、思わず声が漏れ出る。男のあれを擬したように重ねられた指は、人妻の秘肉を下着の上から的確に責めた。

「どうした、奥さん・・・・・、声が震えてるぜ・・・・・・」
「やめてっ・・・・・・・、そこはいやっ・・・・・・・・」
「俺はただお触りしてるだけですよ、奥さんに言われたとおり」

村岡に昂ぶった様子はなかった。テーブルの上の彼は、憎らしいほどに普通の姿だった。しかし、その下では、朋子へのいじめを加速させていた。

「こんなお触りもたまにはいいだろう、奥さん」
「いやっ・・・・・・・・、ううんっ・・・・・・・・・」

「そんなに声出すと三原のおっさんに気づかれちまうぜ」
「ううんっ・・・・・・・、駄目っ、そんなところ触らないで・・・・・・・」

三原たちがいる方向に視線をやる余裕もなかった。朋子は身を固くしながら、テーブルに置かれたお絞りを強く握り締めた。

下を向いた朋子の顎に村岡の左手が触れる。顔を上げられた朋子の唇に、男のそれが当然のように重なってくる。

「はんっ・・・・・・・・」
浜辺のときとは異なり、朋子は口を閉じて拒むことができなかった。男の舌先の侵入を許した人妻は、自らの舌がそれに絡み取られるのを感じた。



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Comment
・・・・・・
結局いつもの通りひねりなしなのね。
なんか展開が初めの2.3話見ればわかるんだよな・・・。
ひねりなしでもいいんです。
この小説が、私の密かな楽しみ・・・。
本屋さんでなんか官能小説も購入はおろか立ち読みも恥ずかしくてできませんから・・・。
主人も友達もだーれも知らないエッチな楽しみ。
妄想いっぱいして・・・。 

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