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続・波涛の彼方(6)

2010 08 30
緩やかな坂となっている砂浜を駆け上がり、朋子は停車してあるレンタカーの中に逃げ込もうとした。背後から若者達の激しい息遣いが追ってくる。

「逃がさないぜ!」
すぐ後ろで声が聞こえる。朋子は裸足のまま、懸命に駆けた。だが、あと少しで浜から脱け出せるという地点で、前のめりに倒れこんでしまった。

1人の若者が背後から飛びついてきたのだ。激しくもみあううちに、仲間の二人がそこにやってくるのがわかった。朋子は観念するように、力を抜いた。

「ねえ、こんな場所で一人で何やってたんですか?」
この男がリーダー格なのだろう。長身で、暴走族のイメージとは少し異なる精悍な顔つきをした男が、羽交い絞めにされた朋子を見下ろしながらそう言った。

「別に、何だっていいでしょう・・・・・・」
「そうはいきませんよ。この砂浜は島の人間しか立ち入りできないんだから」
「でたらめなこと言わないで・・・・・・・」

自分が島への訪問者であることに、この若者は気づいている。レンタカーであることから、そう思われたのだろうか。朋子はそんな考えを巡らせた。

「この砂浜は、おばさんにとって特別な場所なんでしょう?」
若者の言葉は、朋子を動揺させた。彼は、私の夫の遺体がここで発見されたことを知っている。朋子はそう確信した。

「別に・・・・・、ただ夜の散歩をしていただけなんだから、私は・・・・・・」
「そんな見え透いた嘘をつかなくてもいいですよ」

そう言うと、彼は仲間の二人に何か視線で合図をした。朋子の肢体が起こしあげられ、砂浜の上を拘束された状態で動かされていく。

「ちょっと、どうするつもりなの・・・・・・・」
「こんな色っぽい人妻相手に、やることは決まってるじゃないですか」
「離して・・・・・、離してってば!・・・・・・」
「あっ、そうか、今は人妻じゃないんですね、おばさんは」

全てを知るかのような若者の言葉は、朋子の抵抗の力を弱めるには十分だった。瞬く間に彼女は、海の家の階段を昇らされ、畳敷きの広間に連れ込まれた。

朋子の両腕を抑えつけることを仲間の二人に命じると、男はTシャツを脱いで上半身裸となった。暗闇の中に、彼の若々しい筋肉質な裸体が浮かび上がる。

「やめなさい、あなた達!・・・・・・」
「先生みたいな口、聞かないでくださいよ」

朋子が過去に教師だったことを、男は知っているかのようにそうつぶやいた。そして、ためらうことなく朋子の腰の辺りにまたがってくる。

月の光は、この休憩所の中にもたっぷりと存在している。若者達は、生唾を飲みながら、そこに組み伏せられた朋子の見事なスタイルを観察した。

ばたばたと細い脚を動かす度に、デニムのベルトの上辺りに朋子の素肌が覗き見える。それに誘われるように、若者は朋子のシャツを強引に脱がす。

「いやっ・・・・・・・」
露にされた白色のブラが、暗闇では逆になまめかしく浮かび上がる。そこに包まれた膨らみのボリュームは、若い男達の欲情を激しく誘惑している。

上に乗る男の手が、ブラに伸びてくる。それを契機に、脇にいる二人の若者の手も、我慢できない様子で朋子の乳房を掴み、激しく揉み始めた。

「ううんっ・・・・・・・・」
小さな声をあげながら、朋子は肢体を揺すった。畳の濃厚な匂いが朋子の鼻腔を突く。自分が今、男たちに乱暴されようとしていることを、朋子は感じる。

「ねえ、お願いだから・・・・・・、やめなさい、こんなこと・・・・・・」
ブラの上から胸を責められながら、朋子は若者達を諭すようにそうささやきかけた。リーダー格の男が、朋子のへその辺りの肌を撫でながら言葉を返してくる。

「じゃあ、おばさん、この島からすぐに出て行きますか?」
「えっ?」

男の意外な言葉に、朋子は虚を突かれたように言葉に詰まった。彼らはいったい何者なのか。朋子は懸命に考えを巡らせようとする。

夫が勤務していた高校の生徒に違いない。だからこそ、彼らはあの事件のことを知っているのだ。自分の高校の教諭が殺害された、あの事件のことを。

そして、私が彼の妻であったことも、どうやら知っているようだ。しかしなぜ、彼らまでも、私をこの島から追い出そうとするのか。

あの高校の生徒であれば、彼らもまた、この島で生まれ育った人間でない。どこか、島外からここにやって来ているはずだ。

そんな彼らが、この島のことを守ろうとしている。既に、島への愛着を深め、よそ者に詮索されるのを嫌っているのか。それとも・・・・・・・。

「どうなんですか、おばさん。この島から明日にでも出て行きますか?」
若者は、朋子の脇腹に指先を移動させながら、そう訊いた。

「そんなつもりはないわ」
「えっ?」
「私が城崎隆夫の妻であることを、あなた達は知ってるんでしょう?」
「・・・・・・・・」

「この砂浜で遺体となって見つかった男の妻なのよ、私は。あの事件のことをもっと調べない限り、絶対にこの島を去るつもりはないから」

その強い口調に、朋子は自分でも少し驚いた。若者達は、その幼さを露呈するかのように少し沈黙した。そして、何かを吹っ切るかのように言った。

「じゃあ俺達、好きにさせてもらうだけですよ、おばさん」
男の手が朋子の背中の下に潜り込む。素早くホックが外され、朋子の肢体からブラが剥ぎ取られてしまう。

「いやっ・・・・・・・・」
剥き出しになった乳房を隠そうとする朋子の両腕を、二人の男が前よりも強く抑えつける。リーダーの男がゆっくりと体を前傾させていく。

両脇の男たちに愛撫されている胸の先端に、彼の口が近づいていく。朋子の表情をしばらく見つめた後、若者は乳房の頂きの突起を口に含む。

「はんっ・・・・・・・・」
思わず、朋子の喉奥から声が漏れる。村岡に犯されたあの一夜の記憶が、朋子の脳裏に濃厚に浮かび上がる。

無言のまま、男は乳首をしゃぶり始める。傍らから伸びる4本の腕が、その丘陵全体を執拗に揉みしだいてくる。

朋子の息遣いが乱れていく。畳みに爪を立てるだけで、肢体をどうすることもできない。踏ん張ろうと何度も力を込めた両脚から、少しずつ緊張が解けていく。

「今なら間に合うよ、おばさん・・・・・、どうする、島を出て行きますか?」
「それは関係ないわ・・・・・・、私、追い出されたりしないから・・・・・」

拒絶の言葉の合間から、熟れた女の吐息が漏れ出している。2年の間、一度も男に抱かれたことのない肉体が、今、目を醒まそうとしていることを朋子は知る。

しっかりするのよ・・・・・・、こんなこと許しちゃ駄目・・・・・・・・

理性の誓いとは裏腹に、朋子の長い美脚がぐったりとした様子で畳みに投げ出される。若者の舌先は豊かな乳房の先端を硬く勃たせ、朋子の唇に襲い掛かる。

「はうんっ・・・・・・・・・・・」
必死に口を閉じる朋子に、慣れた様子で男は舌を挿入しようとする。ちょうどそのとき、この浜の駐車場に一台の車が停まったことに、まだ誰も気づいてはいない。



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Comment
セリフの一節一節にのめり込んでしまいます…。

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