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続・波涛の彼方(15)

2010 09 10
「主人が大いに関係してるって、いったい・・・・・・」
三原の言葉が何を意味しているのか、朋子にはよくわからなかった。この島で30年以上も前に起きた交通事故と主人の間に、果たして何の接点があるというのか。

すぐ隣にいる老人の顔を、朋子は射るような視線で見つめた。脚を撫で回していた彼の手は、今は動きを止めている。狭い部屋の中に、重い沈黙が漂う。

「奥さん、これを話すには少しばかり勇気がいるんですわ」
「どういうことでしょう・・・・」

「ご承知の通り、この島にはいくつかの不文律がありましてな。島の恥部を晒すような過去は、何としても封じ込める。それもその1つなんじゃよ」

夫の殺人事件のことを、今更嗅ぎまわられることを、島民はどこかで避けているようだ。それは、椎名の言葉からもはっきり窺えるものだった。

確かにそれは、島の恥部と言えるような出来事なのかもしれない。しかし、この交通事故もまた、同じように触れられたくない過去、というのだろうか。

「三原さん、確かに子供が1人亡くなった悲惨な事故だとは思いますけど、それが島全体にダメージを与えるような過去とは思えないんですけど」

言葉に詰まる朋子に代わるかのように、妹の千佳子がそう言った。三原は千佳子のことをしばらく見つめた後、その指摘を静かな調子で否定した。

「ところがそうじゃないんじゃよ。この島に住む連中は、皆この交通事故のことを未だに忘れてはいない。よそ者に今更それを聞かれることは、一番困るんじゃ」

そこまで言い終わると、三原はすぐ横にいる朋子に視線を移動させた。老人の目には、酔いのせいなのか、とろんとした光が宿っていた。

「奥さん、どうしてもわしに喋らせるおつもりかな?」
「え、ええ・・・・・、恐らく、三原さんしか教えてくれる人はいないと思うんです」

「それならばわしも覚悟を決めましょう。ただ、申し訳ないが奥さんにだけ話をするわけにはいかんだろうか?」

「私だけに、ですか?」
妙な要求に、朋子は戸惑ったように聞き返した。

「なにぶん、込み入った話でな。わしもこんなことを話すのは初めてなんじゃ。お二人の前よりも、気の置けない奥さんにだけのほうが、どうも落ち着くような気がして」

千佳子のことを申し訳なさそうに見つめながら、老人はそう漏らした。千佳子を見る視線は、確かにどこか恥ずかしげでおどおどした風にも見えた。

「おじいちゃん、恥ずかしがりやなんですねえ」
その場の気まずそうな雰囲気を、千佳子は一言で霧消させてみせる。

「いいわよ、姉にちゃんと説明してあげてください。でも、私はその長いお話の間、どこにいればいいかしら。どこか散歩にでも行きましょうか?」

「いやいや、まだ食事も残っとるから、ここでゆっくり過ごしておってください。少しだけお姉さんをお借りするだけですから」

立ち上がった三原が、居間に接したふすまを開ける。既に日が沈んで時間が経過している。古い電灯のスイッチを入れ、暗闇に光が溢れる。

居間と同じような小さな部屋だった。畳敷きのその空間の片隅に、質素な布団が積まれている。どうやらそこは、その老人の寝場所のようだった。

「奥さん、こちらの部屋で話をさせてください」
「わかりました」

千佳子に軽く目で合図を送り、朋子は立ち上がると、三原がいる部屋に進んでいった。静かにふすまを閉じた三原は、座布団を手にし、朋子に座るように奨める。

先ほどと同じように、二人はそこに座った。座布団の上で正座をした朋子の脚の上に、再び三原の手が伸びてくる。

それは、テーブルの下のときとは、少し異なる動きだった。より大胆に朋子の太腿を掴み、脚間に指先を食い込ませながら、彼は柔らかな肉付きを愛撫し始めた。

「三原さん、いけませんわ・・・・・・」
老人の手に自らの手を重ね、朋子はやんわりとそう言った。微笑みを浮かべた朋子の姿は、いたずらをする子供を優しく叱る母親のように見えた。

「奥さん、お話の前に、もう少しおさわりをさせてもらえんかな」
「もう、困ったお人ですね・・・・・」

ふざけたように朋子はそう言いながら、制止しようとした手を退行させた。それに乗じるように、三原は更に朋子に接近し、内腿にまで指先を伸ばしてくる。

彼が妻を既に亡くし、1人暮らしをしているという事実が、朋子の態度を軟化させていた。重要な証言をしてくれるこの老人を、少しはもてなしてあげなくてはいけない。朋子はそんなことも思っていた。

「奥さん、以前より更に色っぽくなりましたなあ」
「いやですわ、三原さんったら」

「こんなお体をしていたら、東京の男が毎日寄ってくるでしょう」
「そんなことないですってば」

他愛もない話をしつつ、三原は朋子の右側にぴたりと密着するような格好になっていく。朋子の体が少しずつ動き、積まれた布団にもたれかかるほどになる。

タイトスカートの上から、三原はねっとりとした手つきで朋子の太腿を揉み続けた。更にもう片手を伸ばし、彼は朋子のヒップをも撫で始める。

「三原さんってば・・・・・・」
「以前はこれぐらいは許してくれたじゃないですか、奥さん」

「あら、そうだったかしら・・・・・・」
笑いを堪えるようにささやきながら、朋子は座布団の上で姿勢を正した。確かに、2年前の宴席では、こんな風なおさわりをこの老人に許したものだ。

嫌がりながらも抵抗しない朋子の体を、老人の手が更に犯していく。あくまでも服の上からだが、脚を揉み、美尻をつねり、そして、乳房へと伸びていく。

「三原さん、いけません、そこは・・・・・・・」
「奥さん、わしも寂しいんじゃよ。少しぐらいええだろう・・・・・・」

そう言われてしまうと、朋子も強い態度に出ることができなかった。シャツ越しに柔らかな胸を責め始めた老人に対し、朋子はそっと唇を噛んだ。

「たまらんな、これは・・・・・・・」
朋子の巨乳に我慢できない様子で三原がつぶやく。抱き寄せるように左手を朋子の腰に回し、老人は穏やかな手つきで豊かなバストを揉みしだく。

いつの間にか自分が息を乱し始めていることに、朋子は気づく。すぐそこにいる三原の顔を見つめ、平静を装いながら、朋子はささやきかける。

「もう、このおさわりいつまで続けるおつもりなんですか、三原さん・・・・・・」
「もう少しじゃよ、奥さん・・・・・・」

唐突に三原が朋子の口を吸い上げる。あんっ、という戸惑いの声とともに、突然のキスを与えられた朋子は背後の布団にもたれかかるように姿勢を崩す。

隣室に千佳子がいることが、朋子の動揺を加速させている。



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