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誘われた妻~香奈の秘め事(16)

2010 11 15
いつもの生活が我が家に戻ってきました。肺炎から回復した娘、あかりは、毎日すっかり元気な様子で家中を駆け回るようになりました。

子育てに忙しい妻の姿に、私は安堵を得ながらも、どこかであの夜の記憶にまだ引きずられていました。それは、度々私の脳裏に鮮明に蘇ってきます。

水口のペニスにコンドームを装着する妻、そして、その硬い棒で激しく愛され、戸惑いながらも快楽の声をあげた妻の姿。

簡単に忘れることなどできません。夢などではなく、紛れもない事実なのです。あの記憶に支配された私には、妻の肉体が一層官能的なものに見えてしまいます。

しかし、私が妻を抱く機会はあれ以降、訪れることはありませんでした。水口になりすましたような妙な責めを展開した私の誘いを、妻はどことなく避けているのです。

予想以上に敏感に反応してしまった自分の体に、妻もまた戸惑っているのでしょう。再び私にあんな風にいじめられることが、妻は怖いのかもしれません。

欲情を満たすことのできぬ私は、妻の隙を見ては、一人、自慰行為に耽るようになりました。水口に病室で抱かれた妻を想像し、ペニスを激しくしごくのです。

魔性をはらんだ興奮を私に与えてくれる行為でした。あの夜の妻の喘ぎ声を思い出すだけで、私のペニスはすぐに硬くなり、あっけなく射精へと導かれます。

だが、妻が愛している人間は私なのだ。その証拠に、娘が退院した夜、私に抱かれた妻は、水口に犯されている妄想を与えられながら、最後には私の名前を呼んだ。

しかし、それは本当なのだろうか。その疑惑は、私の脳裏のどこかでくすぶり続けています。その確信を得ることのできぬまま、何週間もの日々が過ぎました。

長い夏がようやく終わりを告げ、いつしか街には秋の気配が急速に漂い始めました。そんな、ある夜のことです。

「大島さん、ですよね?」
その日、同僚数人で会社帰りに飲みに行っていた私は、突然声をかけられました。

女性でした。カウンターに男の連れと二人で座っているようです。突然我々のテーブルにやって来た彼女のことを、私はすぐに思い出すことができませんでした。

「あれっ?」
「やだっ、忘れちゃったんですか? 諸原です、ほら、派遣の」
「ああっ、そうだ、諸原じゃないか。久しぶりだなあ・・・・・・」

それは、私の会社で以前派遣社員として働いていた諸原綾香という名の女性でした。もう何年ぶりになるでしょうか。

「何年前だっけ、うちで働いていたのは?」
「もう8年前かな。大昔ですよね~」

自嘲気味にそう話す彼女は、恐らくは30代半ばのはずです。はっきりとした顔立ちに濃い目の化粧は、以前と何ら変わるところはありません。

「大島さん、ねえ、香奈ちゃんと結婚したんでしょう?」
少し驚いたようなトーンで、彼女は私にそう訊きました。

「おいおい、もう結婚して6年だぜ」
「だって辞めてから一度も大島さんにお会いしてなかったですから。驚きましたよ~」

諸原綾香が妻と一緒に働いていたのは1年程度でしょうか。同じ派遣社員同士ということで、彼女は当然香奈のことを知っています。

ただ。二人は親密な関係ではありませんでした。積極的に男性と遊びまわるタイプの綾香は、妻の正反対に位置する女性でした。

派遣社員の中でもそんな色分けが存在し、綾香と妻が一緒に行動することはほとんどなく、二人は疎遠な関係のままで終わっているはずです。

「あちらの彼は? まさか旦那かい?」
「彼ですけど、まだ結婚してないんです。もう10年近く付き合ってるんですけど」

カウンターに座る男性のことをちらちらと見つめながら、綾香は少し恥ずかしそうに言いました。その言葉で、私はふとした記憶を蘇らせました。

諸原綾香は男と同棲しているらしい。派遣社員として彼女が働いている頃、そんな噂が社員の間で流れていて、それを香奈が証言したことがあったのです。

「あっ、そういえば、諸原、昔同棲してただろう?」
「ふふっ、その彼なんです。あっ、そうだ、香奈ちゃんも彼には会ったことが・・・・」

綾香のそんな口ぶりに、私はもう少し話をしたいような気分になりました。彼女も同じだったようで、私は同僚達に断りを入れ、カウンターに席を移しました。

「はじめまして、山崎です」
綾香の交際相手という男性が、笑顔で私を迎えてくれました。彼の隣に綾香が座り、私は彼女の隣に腰を下ろしました。

山崎と名乗るその男は、どうやら私より少し若いようです。30代前半でしょうか。妻と同じくらいの年齢かもしれません。

ネクタイをすることもなく、彼はかなりカジュアルな格好でした。ずっと同棲しているというその男に、綾香はささやくような口調で話しかけます。

「こちらの大島さんって、ほら、昔、家に来たことがある派遣さんと結婚したのよ」
「誰だろう、俺が覚えてる女の子かな?」
「ほら、香奈さんっていたじゃない。覚えてない?」

綾香のその言葉に、山崎は少し驚いたような反応を示しました。もう随分昔の記憶のはずですが、彼ははっきりと妻のことを覚えているようです。

「よく覚えてるよ。そうですか、あの香奈さんのご主人ですか・・・・・」
「確か、あの夜は香奈ちゃんたち、突然家に来たんだよね~」

山崎の肩をつつくようにしながら、綾香がそう答えます。新たに注文したハイボールを飲みながら、私はその出来事を思い出そうとします。

特に親密でもなかった妻と諸原綾香が、唯一共に過ごした夜です。私が妻との交際を開始して2年が経過した頃で、彼女は24歳か25歳だったはずです。

その夜、派遣社員の中で仲の良い同僚2人と、香奈は食事に出かけました。飲みに行く、というよりも、ささやかな食事会だったはずです。

一緒だった同僚2名も、綾香のようなタイプではなく、控えめな性格の女の子でした。私は、特に何の心配もなく、香奈のそんな予定を受け入れたものです。

しかし、事態は予想外の方向に進みました。おとなしいタイプの3人でも、やはり日頃溜め込んでいた仕事上のストレスはかなりのものがあったのです。

3人は、慣れぬアルコールをいつも以上に口にし、仕事やプライベートの不満、悩みを互いにぶつけあったといいます。

そして、その食事会に終わりを告げるタイミングを皆が逸し、気づいたときには電車が終わってしまうような時間になっていました。

タクシーなりで帰宅すればいいものを、3人はどういうわけか更に場所を変えて話を続けようとしました。

「ねえ、諸原さんの家に泊めてもらおうか?」
3人の中の1人が、そんな提案をしました。その同僚は、香奈とは異なり、諸原綾香と多少親しい関係であったようなのです。

「大島さん、あの頃ってもう香奈ちゃんと付き合ってたんですよね?」
「確か付き合い始めて2年目ぐらいじゃなかったかなあ」

「そっか・・・・。そうだったんですね~」
少し意味深な様子で、綾香がつぶやき、隣に座る山崎を見つめます。



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