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近くに住む男(8)

2011 01 10
会社をリストラされ、1年以上家に引きこもっている男。妻と子供に逃げられた彼は、満たされぬ欲情だけを抱えて生きているのだ。

一方で、全て満たされた環境にいるはずなのに、それを享受しようとしない男がいる。本城は、依子の夫のことをそう指摘している。

この男が、目の前の家に住む夫婦関係を詮索するような話を続けることに、依子は困惑を感じると同時に、夫と自分との距離を改めて知らされたような気がした。

「そのまま立ってるんだ。この目で奥さんのスリップ姿を楽しませてもらうからな」
振り向くこともできぬまま、依子は男の指示に従うしかなかった。

両手を後頭部で重ねたままの格好は、38歳の人妻を酷く無防備な気分にさせた。剥き出しにした両腋から、止むことのない刺激が伝わってくる。

目で楽しむと宣言したとおり、男は言葉を発しなくなった。その沈黙が依子の心を激しく乱していく。男の刺すような視線を、背後からしっかりと感じる。

「ねえ、どれぐらいこんな格好すればいいのかしら・・・・・・・」
沈黙に負けてしまうように、依子は前を向いたままそう訊いた。そして、肢体を僅かに横に動かし、後方にいる男の姿を鏡の中で捉えようとした。

「俺が満足するまでだよ、奥さん」
男は両足を前に投げ出すような格好で椅子に深々と座っていた。その手が、彼自身の下腹部に伸びていることを、依子はしっかりと目撃する。

「想像してるんだよ、奥さん。あんたのおっぱいを愛撫したり、スリップを剥ぎ取ったり、四つん這いにさせていじめたりしてる姿をな」

依子自身にそんなイメージを想像させることを、男は暗に狙っているようだった。瞳を閉じ、依子は懸命に無心になろうとする。

「旦那にファックされてる奥さんの姿を・・・・。いや、別の男にしてやろうか。目の前の家に住む男に、尻を撫でてもらうっていうのはどうだ?」

思わず依子は唇を噛んだ。スリップに隠された素肌がどうしようもなく熱い。首筋から背中に浮かんだ汗が男に察知されるのではと、依子は心を揺らす。

長い間、夫に抱かれていない自分の体が、男の一言一言に反応してしまうような気がする。肩を震わすほどに、依子は呼吸を乱し始める。

男が立ち上がり、そっと近づいてくる気配がする。鏡でそれを確認するのが怖く、依子は瞳を閉じ続ける。男の両手が、乳房を覆うことを想像してしまう。

声をあげて抵抗するのよ。心の中で強くそう誓いながらも、依子は先手を打つことができなかった。タバコ臭い吐息が届くほどに、男が依子に近づく。

「俺に胸を揉まれることを想像してるんだろう、奥さん?」
「・・・・・・・」

「このベッドに押し倒されて、スリップを破かれたいんじゃないのか?」
「いい加減なこと言わないでください・・・・・・・」

「ほら、この辺が濡れて光ってるぜ、奥さん。汗かいてるみたいだねえ」
「違う・・・・・、違うわ・・・・・・・」

男はあくまでもささやき続けるだけだった。指先さえも依子の肢体に触れようとはしない。そんな男の態度が、逆に人妻の何かをいじめるようだった。

「事故を起こした償いだよ。しばらくは俺の好きにさせてもらうぜ、奥さん」
「・・・・・・・・」

「返事をするんだよ・・・・・・」
「は、はい・・・・・・」

ふっ、と息をかけるように、男の口が依子の耳に接近する。びくっと体を震わせ、依子は瞳を閉じた顔を歪める。全身に鳥肌が立つような気がする。

「柔らかそうな耳たぶだな。キスしてやろうか、奥さん・・・・・・」
「やめてください・・・・・・・」

「俺もご無沙汰だが、奥さん、あんたも随分してねえみたいだな・・・・」
本城の吐く息が、依子のうなじから背中へと移動していく。肢体をもじもじと動かしながら、依子は悟られないように唇を噛む。

「子供がいるってのに、いい体を維持してるじゃねえか。胸もでけえし、腹だって若い頃と同じとは言わねえが、それほど肉はついてねえ」

本城の右手が、依子の肢体から数センチ離れた状態のまま動いている。決して触れることはない男のその手の刺激を、依子ははっきりと感じてしまう。

「どんな風にされるのが好きなんだ、奥さん・・・・・」
「・・・・・・・」

「旦那にはいろんな格好でされたんだろう?」
「忘れました、そんなこと・・・・・・・・」

「このスリップを捲り上げてやろうか。そうされたくてたまんねえだろう、奥さん」
本城の手が、依子のヒップの丸みを確認するように空中を動き続ける。触られてもいないのに、依子は実際に男にそこを撫でられている気分になる。

「お願い、本城さん・・・・・・、もうやめてもらえませんか・・・・・・」
「奥さん、忘れちゃいけねえぜ。あんたは俺の希望を全て奪ったんだぜ」

怒りを込めた口調でそう言い放つと、本城は突然依子の腰を両手で掴んだ。閉じていた目を開き、依子は鏡の中の男に抵抗の声を叫んだ。

「触らないでっ・・・・・・・、約束と違うわ・・・・・・・・・」
「いいからじっとしてるんだ、奥さん」

本城の動きは素早かった。依子のスリップを素早く捲り上げ、ショーツを露にさせた。薄桃色の人妻のその下着を、男は瞬く間に引き下げ、そして奪い去った。

「奥さん、俺への償いはこれで終わりにしてやるよ。ただ、これは預からせてもらうぜ。今回の件の記念にとっておくとするかな」

足を引きずりながらも、本城は寝室を素早く出て、階段を下りていった。スリップ姿のまま、依子は力なく床に座り込み、男を追うこともできなかった。

家を出る間際、本城は依子に気づかれることなく、階下でその人妻の携帯を手にし、何かを探った。その日の夕刻、男は早速それを活用し始めた。

娘を前にし、夕食の準備をしているときにも、依子の頭から午前中の出来事が離れなかった。携帯のメール着信音が鳴ったとき、依子は何かを予感した。

「奥さん、ショーツが汚れてたぜ」

そのメッセージの発信者が誰か、依子にはすぐに見当がついた。立ち尽くしたまま、依子は悟った。あの事故以上に致命的な過ちを、自分が犯してしまったことを。



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