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近くに住む男(14)

2011 02 11
見知らぬ男が1人暮らすアパートの一室。平日の午前、依子はこんな場所に安易に連れ込まれてしまった自分を、責めたいような気分だった。

本城に対し、あまりにも甘い態度を見せてしまった報いなのだ。過去の自らの態度を、しかし今更悔いたところで、既に遅すぎた。

榎本は小柄な男だった。身長165センチの依子とあまり変わりないようだ。太っているわけでもなく、男性的な力強さが感じられるタイプではない。

だが、依子は逃げることができなかった。本城とは違い、榎本の態度には、どこか真剣な気配が漂っていた。女性を見下すような雰囲気も感じられない。

だからといってこんなことを許すわけにはいかない。立ったまま、背後から抱きしめてくる男に対し、依子は懇願するようにささやいた。

「榎本さん、お願い、こんなことはやめてください・・・・・」
「奥さん、少しだけこうさせてください・・・・」

「おかしいです、こんなの・・・・・・・」
「僕だって随分寂しい思いをしてるんですよ・・・・・・」

本城と同じように、この男もまた、たとえば妻に逃げられたりしたのだろうか。そんな心の隙が依子の抵抗の気分を先延ばしにしてしまう。

「でも・・・・・、私、こんなつもりでここに来たんじゃないですから・・・・」
「奥さん、柔らかいお体ですね・・・・・」

依子の言葉を無視し、榎本は耳元でそうささやいた。スーツジャケットの上から、彼の両手は人妻の肉付きを確かめるように、細やかに動き始めている。

肢体をもじもじとくねらせることしかできない。そんな動きを見せる度に、男の指先が更に密着してくるような気がする。彼は明らかに乳房を責めようとしている。

「駄目っ・・・・、もうよしてくださいっ・・・・・・・・」
「触るだけですよ、奥さん・・・・・・」

その言葉通り、榎本は依子の服を脱がそうとはしなかった。清楚なスカートスーツ姿の人妻の体を、その服の上から撫で回し、揉みしだいてくるだけだ。

だが、服の上からとはいえ、乳房をそんな風に愛撫されてしまえば、平静な気分を維持するのは難しくなる。依子は少しずつ熱を感じ始めていた。

パジャマを脱ぎ捨て、下着姿のまま、自分自身で胸を揉みしだいたあの夜。あの時、妖しげな昂ぶりを覚えた肉体が、今、再び目覚めようとしているようだ。

乳首の位置を探るように、榎本の指先が優しげに動き回る。そこをつまみ、丘陵全体を手のひらで包みこむと、両手でたっぷりとした愛撫を繰り返し与えていく。

「・・・・・・・・」
2人とも声を発することはなかった。依子にはそんな余裕がなかった。男はまるで電車内の痴漢のように、その下腹部を依子のヒップに密着させてくる。

衝動を与えるような何かの存在を、依子はそこに感じてしまう。前方を向いたまま、依子はいつしか瞳を閉じ、時折我慢するように唇を噛んだ。

「現金を返してもらうよりも、奥さんにこんなことをするほうがよほどいいですよ」
「そろそろ終わりにしてください・・・・・・」
「申し訳ないですが、差額は20万円なんです。もうしばらく続けさせてください」

ジャケットの下側に男の手が潜りこんでくる。薄い生地のブラウスの上から、その手が人妻の熟れた胸元を責めて来る。依子は敏感そうに肢体を震わせてしまう。

「いやっ・・・・・・・・・」
「こんな素晴らしい胸をされてるなんて、ご主人がうらやましい・・・・・」

情熱的ともいえそうな手つきで、榎本の愛撫が続けられる。喉奥から意図しない吐息を漏らしてしまいそうになりながら、依子は自分自身を維持しようとする。

夫に愛されたとき、こんな気分になったことは一度もなかった。ずっと与えられなかったものを早く欲しがるような、依子はそんな焦らされた気分に満たされていく。

夫と別の男の家でこんな行為に浸っていることに、背徳的な興奮を感じているのだろうか。或いは、この男の手つきがあまりにも巧みなせいだろうか。

自らの昂ぶってきた気分を、依子は何とか理性的に説明しようとした。だが、そんな余計な考えはどうでもいいとでも言うように、次第に心地よさが高まってくる。

「榎本さん、いけない、もう終わりにしてください・・・・・」
「もう少しだけですよ、奥さん。ここで終わることなんて、僕にはできない・・・・・」

押し付けてくる男の下腹部は、明らかに硬さを増している。それを感じるだけで、依子は妙な気分にさせられた。夫以外の男など、結婚前にもほとんど知らないのだ。

学生時代に培ってきた体育会系のムードも手伝ってか、依子は異性関係に積極的なタイプではなかった。性的な誘惑にも、今までずっと距離を置いてきたつもりだ。

自分は淫らな女じゃない。ずっと思い続けていたそんな信念が、しかし、あの男、本城との出会いから、激しく揺らぎ始めている。

奥さん、ほんとはエッチなことに興味があるんでしょう。女としての本当の悦びが知りたいんじゃないですか。本城のそんな声が、依子の心の中に響く。

気づいたときには、ブラウスのボタンが既に数個外されていた。榎本の右手がブラに達し、周辺の素肌を撫で回してくる。男の冷たい指の感触が依子を刺激する。

「やめてっ・・・・・・」
男の左手はそこにはなかった。人妻のヒップを撫で回しつつ、タイトスカートを捲り上げてくる。パンストに包まれた依子の美脚の隙間に、それは達していく。

「こんなことまで許したつもりはありません・・・・・・・・」
「奥さん、僕じゃ駄目ですか?」

「・・・・・・・・」
「奥さんを気持ちよくさせてあげたいんです、僕は・・・・・・」

ブラの裏側に侵入した指先が、依子の乳首を遂に直接つまむ。肢体を前に少し倒して逃げるようにしながらも、依子は電流が全身を走り抜けるのを感じる。

「あんっ・・・・・・・・」
「奥さん・・・・・、こんないい体を前に、我慢なんてできやしない・・・・・・・」

乳首をいじめながら、もう片手で榎本は依子の大切な箇所を目指してくる。後方から谷間に伸びた腕がぐいと突き出され、パンスト越しに依子の秘所を押してくる。

「駄目っ、そこは・・・・・・・・・」
男の指にぐいぐいと押されるその箇所が、既に敏感すぎるほどに反応してしまっていることに、依子は気づく。それは榎本にも伝わっているはずだ。

「榎本さん・・・・・・、駄目っ、人を呼びますよ・・・・・・」
「奥さん、もうこんなに濡れてるじゃないですか・・・・・」

榎本のその一言に、依子は過去のまっとうな自分を否定されたような気がした。肉体の欲情を強引に抑えこみ、依子は激しく腕を振り払った。

密着していた2人の体が初めて離れた。振り返りながら依子は、陸上部時代の練習を思い出すかのように、右腿を強く蹴り上げた。

「ううっ!・・・・・・・・・」
その箇所を狙うつもりはなかった。だが、依子の右膝は見事に榎本の急所をとらえていた。その場に崩れ落ち、男は声をあげて悶絶し始めた。

「あっ、あの・・・・・・・」
依子は思わず榎本に心配げな声をかけた。しかし、彼はそれに答えることなく、下腹部を押さえ、顔を激しくしかめるだけだ。

「ごめんなさい・・・・・、でも、あんなことされたら・・・・・・」
そう言うと、依子は乱れた服装を素早く整え、畳の上に落ちていたバッグを拾い上げた。榎本に、言葉を発する余裕はないようだ。

「榎本さん、すみません、私、失礼しますから・・・・・」
小走りで部屋を出て、依子は急いで階段を下りた。被害者であるはずなのに、自分が何か罪を犯したような気分だった。



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Comment
で、
作者からブランク期間の説明は…?
みんな心配してたのなぁ
うーん、じれったい。
早く依子が犯されて乱れないかな。
別に説明なんていらないでしょ?最新作はお金とってるわけぢゃないし。遅れたことで誰かが不利益をこうむったわけでもないし、嫌なら見なければ良い。
とは言ったものの心配してた人への説明は人として常識ではあると思がね。
この作品は独特なんです。依子を焦らすところも独特なんです。
簡単にやられてしまったら、興奮しません。

更新待っています。今晩は期待出来るしょうか?
説明はともかく・・・、再開、心待ちにしていたので、とても嬉しいです。
のりのり先生の作品は、ストーリー性もしかっりしていて品もあり、それでいて、激しく興奮させられ、感じさせてくれるところが最高です。
あくまでエグ過ぎず、女性でも読みやすいですし、プロも含め、他のどの官能作家より大好きです。
新作の更新も楽しみにしています。
できれば、あまり間を開けずにお願いしたいですが・・・。
でも、くれぐれも無理はせず頑張って下さいね。

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