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近くに住む男(15)

2011 02 14
アパート近くに停めていた車に駆け込むと、依子は急いでそれを発進させた。悪事を隠したまま逃げるような気分で、高鳴る鼓動が収まる気配はない。

遠ざかるアパート付近を、ミラー越しにちらりと見る。榎本が外に走り出てくる気配はない。室内で、依然として苦痛に耐えているのだろうか。

15分ほど車を走らせ自宅前に戻った依子は、本城の家の窓を憎らしげに見つめた。あの男はどこかの窓から私のことを観察しているのかもしれない。

金利分の返済をその「体」で済ませてきた人妻の姿を、男はおかしそうに見つめているのだ。依子は、もう本城の顔を見るのも嫌だった。

家の中に入り、冷えたミネラルウォーターを一気に飲み干す。ジャケットを無造作に脱ぎ捨て、依子は頭を抱えるようにしてソファに座った。

時間が経過すればするほど、自らが犯した行為が酷く罪深いものに思えてしまう。畳の上に崩れ落ちた、小柄なあの男の姿が依子の良心を責める。

あそこまでする必要は果たしてあったのだろうか。榎本はただ、本城が提示した条件に従い、己の権利を正当に行使したにすぎない。

確かにそれは猥褻な行為ではあったが、もう少し穏やかな拒絶の仕方もあったのではないか。依子は、強気な性格と同時に、優しさをも併せ持つ女だった。

しかし、あんな風にしなかったら、いったい彼にどこまでのことをされてしまったのか、それを想像すれば、やはり自らを正当化したくもなる。

もう忘れるのよ・・・・。依子は自らにそう言い聞かせ、顔を上げた。シャツの下の素肌が酷く汗ばんでいることに今更ながら気づかされる。

まだ午前11時を少し過ぎた頃だった。依子はこの記憶を完全に忘れ去るためにも、肢体の嫌な汗を早い段階で消し去りたかった。

浴室に向かい、依子は丁寧に服を脱ぎ始めた。ショーツに手をかけたとき、その中央部の布地が淫らな湿り気を帯びていることに気づく。

あの部屋で依子は、榎本に後方から抱きしめられ、たっぷりと乳房を愛撫された。ヒップを撫でられ、挿入された指先で内腿をなぞられた。

明らかに背徳的な時間だった。夫以外の別の男、しかも会ったばかりの男に触れられたのだ。にもかかわらず、体は敏感すぎるほどに反応してしまった。

依子はそれを認めたくはなかった。それは本城に屈してしまうような気分だった。私はそんな女じゃない。セックスの魅力になど、以前から少しも興味ないのだ。

脱衣所の鏡に映った全裸の自分を見つめながら、依子は心の中でそうささやいた。そこに映し出された38歳の熟れた肉体が、妙になまめかしく輝いて見える。

早くシャワーを浴びるのよ・・・・・・

浴室に入り、依子は熱いお湯をシャワー口から勢いよく出した。平日の午前にこんな風にシャワーを浴びるなんて、かつてなかったことだ。

瞳を閉じ、依子はたっぷりと肢体を濡らしていった。全身を撫でるように、手を動かしていく。それだけで榎本の指先の記憶が濃厚に蘇ってきてしまう。

こんな素晴らしい胸をしてるなんて、ご主人がうらやましい・・・・。榎本のささやき声を依子は思い出す。無意識のうちに、依子は右手をそっと乳房に運ぶ。

肢体の火照りは収まるどころか、更に増してきているようだった。それを熱いお湯のせいだと考えながら、依子は流れに身を任せるように、瞳を閉じ続ける。

長身の人妻の肉体をお湯が濡らしていく。かすかに唇を噛み、依子は男によっていじられた場所を確認するように右手を下に伸ばしていく。

指先が僅かにあそこに触れただけで、依子の全身に心地よさが蘇る。走り抜ける妙な気分に負けるように、依子はかすかに口を開き、息を漏らす。

榎本に、依然として背後から抱きしめられているような気分になってくる。秘所のほとりに到達していた片手を戻し、依子はシャワーヘッドを手にした。

首筋から胸元に、噴出すお湯を直接ぶつけていく。ゆっくりとそれを下方に移動させ、やがて激しく音を出すそのしぶきが、依子の大切な箇所に届いていく。

自分が何をしているのか、依子にはまだ自覚があった。しかし、ほんの少しだけ、好奇心に負けてしまうように、依子はその行為を試してみたかった。

立ったまま、脚を恥ずかしげに少しだけ開き、シャワーをそこに押し付けるように接近させていく。激しい刺激が人妻の敏感な突起を熱く捉える。

はんっ・・・・・・・

すぐにやめようとしたのに、依子は手を動かすことができなかった。熱い液体が膣奥にまで入り込み、湧き出る罪深い蜜を導き出そうとする。

何かを想像したくはなかった。しかし、依子のそんな決意を拒絶するように、男達の声や姿が、ちらちらと浮かんでくる。夫とは別の男達の姿だ。

ほんの1時間も前、ヒップに押し付けられた榎本の股間の感触を濃厚に思い出してしまう。スカート越しに感じた男のそれは、依子自身、怖いほどに硬かった。

いけないっ・・・・・、何を想像しているの、私は・・・・・・

依子は懸命に理性を取り戻そうとする。しかし、秘所を責め続けるシャワーのしぶきは、人妻の快感を加速させ、その長い脚が震えるほどに追い詰める。

ああっ、駄目っ・・・・・・、立ってられないっ・・・・・・・・

目の前の鏡にすがるように、依子は片手をべったりとそこに置いた。自然にヒップを後ろに突き出すような格好となり、依子はシャワーを更に強くあそこに押し付ける。

あんっ・・・・・・・

噛み締めていたはずの何度も唇を開き、依子は自分でも戸惑ってしまうような息を吐いた。鏡に映し出された人妻のヒップが、揺れるように動いている。

もう止めるのよ・・・・、昼間からこんなことするなんて、どうかしてる・・・・・・

かつての自分からは想像もできないような行為に淫していることに、依子は深い罪の意識を感じていた。明らかに、依子は今、未知の世界を漂っていた。

この年齢になるまで、全く知らなかった感覚。しかし、仮にそんなものがあるとしても、私には必要ないはず。そんな誘惑に屈する女じゃないのだ・・・・。

そんな理性の声が、次第に遠ざかっていく。初めて知ろうとしている何かへの欲求に、長年維持し続けてきたまっとうな自分が負けようとしている。

負けちゃ駄目・・・・・・、あの男の思い通りにはさせないわ・・・・・

そのときだった。脱衣所に置いたままだった携帯の着信音が依子の耳に届いた。メッセージの録音を誘導したにもかかわらず、それは執拗に続いた。

その音が、依子を現実の世界へと引き戻した。初めてのステージに導かれようとしていた依子は、そこに達することなく、何とか我に返った。

シャワーを止めた瞬間、浴室内に静寂が戻った。それはかつての自分を思い出させてくれる静けさだった。依子は、息を乱しつつも、瞳をしっかりと開いた。

本城に屈することはなかったのだ。依子は踏みとどまった自分に安堵を感じつつ、外に出て素早くタオルで体を覆った。そのとき、またも携帯が鳴った。

「奥さん、帰ってきたんならこっちに報告があってもいいじゃねえか」
携帯を手にした依子の耳元で、本城の声が憎々しげに響く。



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