FC2ブログ

近くに住む男(31)

2011 03 30
腰を掴む彼の手に力が込められる度に、先刻まで感じていた余裕が薄れていく。依子は懸命に思い出そうとする。乱れた姿を本城に故意に見せつけようとしていた自らの意志を。

しかし、榎本が与えてくれる刺激が依子のそんな試みを妨げた。妙な思考を巡らせることなく、欲情の赴くまま、素直に振舞えばいい。男の手つきは、人妻をそう誘っていた。

「奥さん、ああっ、凄く熱いですよ、奥さんの中は・・・・・・」
「ねえ・・・・・、駄目っ、榎本さん、まだ動かさないでっ・・・・・・」

「奥さんがもっと感じてるところが見たいんです、僕は・・・・・」
「そんな風にされても・・・・・、別に感じたりなんかしませんから・・・・・・」

意図的に気持ちよくなろうとしていたはずなのに、依子はそんな言葉を口にしてしまう。本城に抱かれたときと同じように、自らの本音を依子は隠そうとしていた。

正直に快感を表現すればいい。それを本城に見せつけてやればいいだけだ。体奥から何度もそんな声が聞こえてくる。しかし、それに抵抗してしまう人妻がそこにいた。

夫以外の男に抱かれ、気持ちよくなってしまう姿を披露することを、依子はやはりためらった。羞恥心の入り混じった理性が、まだ人妻のどこかに残っている。

だが、今は本城に犯されているのではない。最初から悪意を抱いていない男、榎本に愛されているのだ。依子は、本当に溺れたがっている自分を感じ始めてもいた。

「奥さん、綺麗ですよ・・・・、それに、凄くエッチです、そのお顔・・・・・」
下から依子を見つめながら、榎本がささやいてくる。小柄ながら、ハンサムなその男のどこかシャイな雰囲気が、依子を次第にその気にさせていく。

男の手が人妻の腰の曲線を撫で、太腿へと動いてくる。学生時代鍛えられた人妻の脚の感触を味わうように、男は何度もそれを揉み、揺らしてくる。

「いやっ・・・・・、ううんっ、榎本さんってば・・・・・・・・・」
戸惑いと恥ずかしさが、依子の肢体から消え去っていく。背筋をぴんと伸ばし、榎本の上に座る格好で、彼のペニスに深々と貫かれている事実を、やがて人妻は認めていく。

男の手に促されることなく、依子の腰が前後にいやらしく滑り始める。過去の人生において一度もしたことのない自分の動きに、38歳の人妻が魅了されていく。

「奥さん、お上手ですよ・・・・・、そうです、もっと腰を振って・・・・・・・」
榎本の嬉しそうな科白に、依子は自分がどんな姿を披露しているのかを教えられる。瞳を閉じたまま、依子は自らの恥ずかしい姿を想像してみる。

全裸にされた人妻が、騎乗位で夫以外の男と交わり、自ら下半身をくねらせている。そんなイメージが、依子を更に淫らな気分にさせていく。

もう止めることができない。腰を前後に滑らせ、挿入されたペニスの角度を変える度に、しびれるような快感が全身を襲う。無意識のうちに、依子は自らの指を噛む。

「あっ・・・・・・・・・・・、あんっ・・・・・・・・・・・」
「奥さん、気持ちいいんでしょう・・・・、もう我慢なんかできないはずだ・・・・・・・・」

「違いますっ・・・・・・・・・・、ああっ、いやんっ・・・・・・・・・・・」
「僕は凄く気持ちいいですよ・・・・・・、奥さん、ほんとのことを教えてください・・・・・・・・」

誘導するような榎本の言葉に、依子は素直な気持ちを告白しようとする。それを防ぐかのように指先を噛みながらも、更に激しく腰を振り始める。

「ああっ・・・・・・・、いやっ・・・・・・・・・・」
榎本の手が依子の乳房に伸びる。揺れ動く人妻の豊かな胸を撫でるように愛しながら、男の指先が乳輪をいじめる。榎本の腕にすがりつき、依子が甘い声をあげる。

「ああっ・・・・・・・・・・、ああんっ、駄目っ、そんなの・・・・・・・・・・・・」
そこにはもう、強気な人妻の姿はなかった。一人の女として、依子は今、その男に完全に服従しようとしていた。痺れるような熱い感覚が、再び膣内から伝わってくる。

榎本の指先をしゃぶりながら、依子は前後に腰を滑らせて行く。決して華奢ではない、人妻の熟れた下半身が、男のものを欲しがり、卑猥な音を立てて締め付ける。

再び、依子の素肌に汗のしずくが浮き上がってくる。髪を乱し、依子は何度も顎をあげる。敏感な乳首を執拗に指先で責められ、依子は唇を閉じることができない。

「あああっ・・・・・・・・・、ああっ、榎本さんっ、駄目っ・・・・・・・・・・・・」
「奥さん・・・・・・・・、本城さんに抱かれたときよりもいいですか?・・・・・・・・」

榎本のその質問に、依子は恥ずかしげに、しかし、はっきりとうなずいて答えた。本城に対する復讐心からではなく、それは依子の素直な気持ちだった。

本城と比較し、榎本は穏やかで頼りなさげな男に見えたが、ベッドの上で激しく責めてくる彼は、明らかに別人だった。そのギャップが、依子を激しく魅了した。

果てる様子もなく、榎本は下から力強く腰を突き上げてくる。手のひらでの乳房の愛撫、くびれからヒップを撫で回す指先の感触は、人妻を愛おしむものだった。

本城に導かれた場所に、依子は再び昇っていこうとしていた。いや、更に高みへと向かっている自分を、依子は感じていた。いやらしさが、最上の価値を持つ場所だ。

「奥さん・・・・・・・、さあ、イってください・・・・・・・・・・・」
依子の気持ちを見透かすように、榎本が尻を浮かせ、激しくペニスを突き上げる。男の上で何度も裸体を弾ませ、依子は激しく首を振る。

「ううんっ、駄目っ・・・・・・・・・・、ああっ、もう・・・・・・・・・・・・・」
「奥さん、さあ、今度は僕がイかせてあげます・・・・・・・」

経験の少ない依子に教えるように、或いは本城への対抗心を示すように、榎本がささやいてくる。彼に屈服することを自分から認めるように、依子が素直な言葉を初めて口にする。

「ああっ、イクっ・・・・・・・・・・、榎本さん、駄目っ、もうイきそう・・・・・・・・・・」
依子の腰使いが限界にまで淫らになっていく。彼の腕にすがりつき、下半身をぐいぐいと突き出すように動かし、男のペニスを迎え入れようとする。

「奥さん・・・・・・・、さあ、我慢しないで・・・・・・・・・・・、ほらっ・・・・・・・・・」
呼吸ができないほどの瞬間が、依子を繰り返し襲う。どんな声をあげているのかを自覚しないまま、依子は欲情に満ちた牝鹿と化し、男に完全に屈していく。

「ああっ、もう・・・・・・・・・、ああっ、無理っ・・・・・・・・・、駄目っ!・・・・」
「さあ、イって・・・・・・、奥さん、イってください・・・・・・・」
「駄目っ・・・・・・・・、ああっ、駄目っ、榎本さんっ・・・・・・・・、ああんっ!・・・・・・・・」

榎本の上で肢体を反り、依子は悦びの声を室内に響かせる。全身を硬直させ、そして汗で濡れた裸体を男に捧げるように、前に倒れこむ。

ハアハアと息を乱しながら、依子は白い熱に包まれている自分を感じる。汗にまみれた2人の男女が抱き合い、そして濃厚な口づけを交わしあう。

エクスタシーの余韻に浸ったまま、依子は榎本と舌を絡め続ける。人妻を頂点にまで導いた彼のペニスは、依然として硬さを失うことなく、濡れた膣壁を圧迫している。



(↑クリック、凄く嬉しいです)
Comment

管理者のみに表示