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闇の奥からの誘惑(12)

2013 09 09
結婚後、いやその前の交際期間を含めてもいい。妻が私にこのような姿を見せたことはかつて一度たりともなかった。

夜の行為に対しては、妻はきわめて控えめなタイプであった。息子を身ごもる前、私は妻の肢体が持つ妖しげな魅力に屈服するかのように、その濡れた肉体を何度も抱いた。

だが、そんなときも妻は、決して淫らで奔放な態度を披露することはなかった。どちらかといえば、そのような行為は避けて通りたい、というような本音さえ感じられることもあった。

常に自分本位な夫の技巧を妻がどう感じていたのか、私にその確信はない。だが、妻が不満をあからさまに表現することはなかった。そのような行為には関心を示さないタイプだったのだ。

少なくとも、私は今夜までそんな風に思い込んでいた。30代半ばを過ぎた女性がどの程度の性欲を抱くのか、私は意識したこともなく、またそれを考えようとしたこともなかった。

しかし、今、目の前にいる妻の姿は、私のそんな思い込みを根底から覆そうとしているようだった。そこには、娼婦の雰囲気さえ漂わせた、私が知らない女がいた。

密かに妻もまた、自分自身の欲情を抑え込んできたのだ。今夜の藤原とのささやかなひと時をきっかけにそれを想起し、夫である私にかつて与えられた刺激と再会することを決意したのだ。

ペニスを指先で大胆に刺激してくる妻に対し、私はもはや疑いの心を抱くことはなかった。夫への欲情を解き放とうとする妻の姿だけをただ確信し、己の快感を追い求めようとしていた。

「麻由美もずっとしたかったんだろう・・・・・」
私は妻の本音を探るような言葉を、ためらうことなく口にした。それは、私との行為を今夜遂に決意した妻の胸の内を問いただすような台詞でもあった。

「・・・・・・・・・・」
私の言葉を肯定するように、妻はかすかな笑みを浮かべた。闇と同化するような黒色のワンピースタイプのパジャマを身に着け、妻は私を見下ろすように座っている。

目の錯覚ではなかった。妻のそのパジャマの下には、下着に隠された妻の裸体が僅かに透けて見えた。胸の膨らみ、そして腰からヒップへの曲線を、私は記憶に刻みこむように見つめる。

「きれいだよ、麻由美・・・・・・」
思わず私は右手を伸ばし、妻の胸元をまさぐろうとする。ただそれだけの行為で、妻は感じる様にかすかに表情を歪め、その手から逃げるような仕草を見せる。

「いやっ・・・・・・・・・・」
「いいだろう、俺にも触らせてくれよ・・・・・・・・・・」
「ふふっ、我慢して・・・・・・・・、後からさせてあげるから・・・・・・・・・・」

久々に飲んだビールが影響しているのだろうか。或いは藤原に接近された記憶が妻の何かを火照らせているのか。そんな言葉を口にする妻の姿は、私のものを更に硬くさせた。

細い指先をしなやかに動かしながら、妻はくすぐるように何年振りかに触れる私の股間を刺激した。既にそれは、限界まで硬化し、天井を向いていきり立っている。

「あなた・・・・・・・、こんなになってるわ・・・・・・・・・・・」
妻の冷たい指先の感触がその棍棒を包み込む。先端からその裏側をくすぐるように動かしながら、やがて根元へと下降し、しっかりと握りしめる。

淫らな上下運動がゆっくりと開始される。それほどのサイズではない私のものも、自慰行為とは明らかに異質な刺激に対し、いつも以上にそそり立っていくような気がする。

「ああっ、麻由美・・・・・・・・・・・」
私は妻の乳房をパジャマ越しに乱暴に愛撫し、そしてその右手を下に滑らせ、ワンピースの裾をまくりあげる様にした。

露わにされた妻の太腿を、私は激しく揉みしだく。妻はもう逃げようとはしない。その刺激に快感を得るような表情を見せながら、私への責めを更に加速させていく。

一定の速度で、妻の右手が私の肉棒をしごきあげていく。根元から先端、そして再び根元へ。先端から漏れだす私の体液が、妻の指先を濡らしていくことをはっきりと感じる。

「ああっ、あなた・・・・・・・・・・」
妻がやや顔を私に近づけ、うっとりとした声をささやきかけてくる。夫のペニスを何年振りかに握りしめることで、妻は濃厚な興奮に包まれようとしているのだ。

僅かに開かれた両脚の内腿に滑り込ませようとした私の右手を、妻は左手で素早くガードする。夫の手を握りしめながら、妻はもう片方の手の行為を激しいものへと転化させていく。

「麻由美、駄目だ、そんなにされたら・・・・・・・・・」
私は我慢できる一線を越えつつある自分を感じていた。この場で妻を抱くことを考えていた私は、何とかそれを避け、懸命に自分のシナリオを取り戻そうとした。

「麻由美、待って・・・・・・・・、待ってくれ・・・・・・・・・・・・・・」
しかし、妻は私の欲望が既に停止できないことを見透かすように、ささやいてくる。

「我慢しないで、あなた・・・・・・・、いいのよ、このまま出して・・・・・・・・・・・」
「麻由美・・・・・・・・・・・・」
「いっぱい・・・・・・・・・・、いっぱい出して、私の手に・・・・・・・・・・・」

獣の本能に支配されたように、私は荒々しくその右手を妻の背後に伸ばした。後頭部をとらえ、それを私の股間に強引に導こうとする。

私は妄想していた。濡れた秘所に私のものを何度も突き立てられて乱れる妻の姿を。或いはまた、その顔面に私の欲情の液体を大量に発射され、恍惚の表情を浮かべる妻の姿を。

「麻由美、口の中に出してやるから・・・・・・・・・」
「いやっ、あなた・・・・・・・・・・・・」

はっきりとした意志と共に、妻は私の手を瞬時にかわした。そして、私のそれに最後の刺激を与える様に、息を乱しながら、右手を激しく上下させた。

「ああっ、麻由美、駄目だ・・・・・・・・・・・・」
「早く・・・・・・・・・・、あなた、我慢しないで・・・・・・・・・・・・・・」

「ああっ、いくよ、麻由美・・・・・・・・・・・・・・」
「いいわ・・・・・・・・・・・早く・・・・・・・・・・、早くきてっ・・・・・・・・・・・・」

全てに屈服するように私は目を閉じ、妻の刺激に身を任せた。羽交い絞めにした妻を激しく犯す自分自身の姿を夢想し、私は興奮の絶頂に駆け上がっていく。

やがて、その妄想が転化していく。いつしか私は、犯されている妻をすぐそばで見ている自分に気づく。荒々しく、時間をかけて妻をいじめる男の汗が浮かんだ背中は、私のそれではない。

それは見知らぬ男だった。私の脳裏には、夫とは別の男がテントの中で妻を抱く光景が描かれていた。それは、私の理性を限界にまで追い込むには十分な眺めであった。

「麻由美・・・・・・・、気持ちいいのか、麻由美・・・・・・・・・・・・」
「ああっ・・・・・・・・・・・・・」

「ああっ、麻由美・・・・・・・・、いくぞっ・・・・・・・・・・・」
「ああっ・・・・・・・・・・・・、ああんっ・・・・・・・・・・・・・・・」

妻の快感が増したようなその声が、決して妄想ではなく、現実のものであることに、私は気づく。残り僅かな平静さをかき集め、私は懸命に目を開ける。

先刻にも増して、妻の表情には官能の色が浮かんでいる。妻の額に浮かぶ汗の輝きを僅かに確認しながら、私は震えた手で最後の刺激を得ようとするかのように再びその太腿に手をのばす。

私の脳裏に、妻の激しく唇を吸いながら、乱暴に腰を振る男の姿が浮かび上がる。その想像にとらわれながらも、私はしっかりと開いた目で、妻の内腿の奥を視界に一瞬とらえた。

まさか・・・・・・・・、麻由美・・・・・・・・・・

その直後、どくどくとペニスが激しく脈打ち、私は下半身をかつてないほどに震わせた。大量のスペルマが勢いよく放出され、妻の指先のみならず、私自身の肉体をも汚した。

ハアハアという乱れた息遣いがテント内を支配している。完全に満たされた自分を感じながら、私は汗ばんだ肉体を動かすことさえできなかった。

妻もまた、ただその場に座り、動こうとはしない。私の最後のしずくまで絞り出すように、その濡れた右手を何度も動かし、ねっとりとした感触に浸っている。

どういうわけか、目を開くことができなかった。放出の直前、最後に目にしたあの光景が、私の目を開かせることなく、妄想を続行することを要求しているのだ。

見間違いだったのかもしれない。はっきりとした確信は、瞬く間に消え去ろうとしている。だが、刻み込まれた記憶は、時と共に深く私を包み込んでくるようでもあった。

あのとき妻は、右手で私のものをいじめながら、その左手を自らの内腿の奥に伸ばしていた。その指先は更に奥にある、妻自身の恥部に達しているように見えた・・・・・・。

麻由美・・・・・・・・・、何を想像していたんだ・・・・・・・・・・・・・

欲情から解放された私に、妻のことを疑うようなそんな感情が再び忍び寄ってくる。だがそれだけではなかった。私は更に、別の誘惑に打ち負かされようとしていた。

睡魔だ。濃厚な睡魔が私を完全にのみこもうとしている。自らの望みを果たしたことに満たされながら、私は目を閉じ、もはや全ての試みを放棄しようとしていた。

片手を伸ばし、息子がくるまる寝袋を確認する。変わることなく息子が熟睡していることを確認し、私は最後まで維持していた緊張を解放する。

やがて、心地よい予感が私を短くも、しかし深い眠りへと誘い込むことに成功する・・・・・。

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私が目を覚ました時、妻の姿はテントの中から消えていた・・・・・・。



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Comment
テントに居ないんだ。
次回に持ち越されると思いきやー
キャンプ内で、クライマックスをむかえるのですね。

たのしみです。
No title
「ふふん。我慢して・・・後からさせてあげるから・・・」イヤー意味深ですね。いったい何の後?誰の後?・・
いよいよですね。他人に抱かれる妻
うーん早く続きを。。。この昂ぶりを
もっともっと高めたいです。
続きも楽しみです。
麻由美さん。外に出られたのならパジャマのまま?それとも、もう一度着替え直したの? とても気になります。

浮気して麻由美さんを失望させて、レスの原因を作ったくせに、口で求めておまけにすぐ寝るなんて! 「ありがとう・・・。」ぐらい言えないのかな。 ご主人のこと好きになれないわ(-_-)
No title
それから…?
No title
今日も更新ないみたいですね。

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