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闇の奥からの誘惑(18)

2013 09 27
時折襲う幻影ともいえるようなその妄想に、菊原は既に4年もの間、揺らされ続けている。それは、あの「出来事」が起こってからの期間を彼に教えるものでもあった。

いったんそれを想起してしまえば、普段の彼はそこから容易に逃げ去ることができなかった。しかし、今夜の菊原はそうではなかった。

目の前の人妻の肉体を前に、彼は強引な手法を駆使してでもそれを忘れ去ろうとする。彼が選択した行動は、限りなく狡猾で欲深い男になり下がることだった。

「何を想像してたんだ、奥さん・・・・・・・」
僅かに息を乱し続けている人妻にただそうささやくだけで、菊原は幻想の支配から脱却する。

「別に・・・・・、何も想像なんかしていないわ・・・・・・・」
「それにしては息を乱してたじゃないか・・・・・・・」

「あんな風に指を突っ込まれたら、誰だって苦しくなるでしょう・・・・・」
麻由美の瞳には依然、菊原に挑むような光が存在している。同時にそこには、既に十分な罰を受けたと主張する、懇願の色も潜んでいるように見えた。

「後から別のもの突っ込んでやるよ・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

「次はどうされたいんだ、奥さん・・・・・・・・・・」
「好きにすればいいでしょう・・・・・・・・・・・・」

男が与える仕置きはまだ始まったばかりであることを改めて教えられた麻由美は、突き放す様なトーンでそう答える。高鳴る鼓動を男に悟られることを、人妻は密かに恐れている。

このキャンプ場のどこかのテントにいる人妻の夫のことを、菊原は想像する。自分の妻が見えない場所で別の男と密空間にいると知らされたら、彼は何を感じるのだろうか。

別の男に戯れることを強要される自分の妻。その戯れにより、妻が夫である自分には決して見せたことのない姿にまで導かれてしまうかもしれないのだ。

目の前の人妻は、無論そんな姿態を披露してしまうことを、最後まで避けようとするのだろう。ぎりぎりの段階にまで追い込まれたとしても、なおも抵抗を続けるに相違ない。

それを崩壊させることは、俺だけができることなのだ。そう、夫にそれはできない。人妻がまだ気づいていない自分自身の姿を教えてやることができるのは、夫以外の男のはずだ。

一瞬、藤原の記憶が菊原の脳裏をかすめる。自分の妻が今、どこで何をしているのか、夫に知る由はない。藤原の残像が、菊原にそんなメッセージを再び与える。

「脚を広げろ・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

「そこに座って、自分でいやらしく脚を広げるんだ、奥さん・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

唐突な男の言葉に、麻由美は何も返すことができなかった。逃げることができないことはわかっている。ここに留まり、男の責めを甘受することを選択したのは、自分自身なのだ。

だが、男の要求は人妻の想像を残酷に裏切るものだった。結婚前、オフロードバイクを駆って野山を疾走していた頃の自分。麻由美は淡い記憶にすがろうとする。

何度かの恋愛、そして男と共にしたベッド。既に封印した記憶を探したところで、麻由美にこのような行為を強いられた経験を見つけることはできなかった。

これまでの人生において、性というものに自分を見失ったことはなく、そこに深入りすることもなかった。結婚後も同じであるだけでなく、この数年間、それとは完全な距離を置いている。

「俺が旦那だと思えば、簡単だろう・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

「それとも藤原を想像したいのかい?・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

「違うな。結婚前に片思いだった男のことのほうがいいかもしれねえな・・・・・・」
「変なこと言わないで・・・・・・・・」

「忘れられないような罰が欲しいんだろう、奥さん・・・・・・・・・」
「ええ・・・・・・・、その通りよ・・・・・・・・・」

狭いテントの中で、男との距離を十分に設けることができない。麻由美は自らの位置を少しずつ動かしながら、テントの中央付近で男に半身を見せるような格好で座った。

試す様な視線を人妻に浴びせながら、菊原は入口付近に座り続けている。覚悟を決めたように、黒色のパジャマ姿の人妻が男の方を向いて座り直す。

「一つだけお願いしてもいいかしら・・・・・・・・」
「何だ、奥さん?・・・・・・・・・・・」

「そこを閉めて・・・・・・・・・・・・」
麻由美の視線は菊原の背後に注がれている。テント入口は網目状の壁の状態のままで、その向こう側には漆黒の闇が広がっている。

「覗かれたくないのかい、奥さん・・・・・・・・・」
人妻の要求を受け入れた男は、ジッパーを素早く引き下げ、ネット部分を隠した。だが、すぐにそれを引き上げ、再び闇の空間を網越しに用意する。

「いいだろう、誰かに覗かれても・・・・・・・・」
「酷い人・・・・・・・・・」
「みんな見たがっているはずだ。奥さんの淫らな行為を・・・・・・・・・・」

両脚を崩して座ったまま、人妻は両太腿の隙間の距離を、僅かに広げるような仕草を見せる。ワンピースタイプのパジャマは、麻由美の膝のあたりまでを隠している。

「そうじゃない。膝を曲げて脚を立てるんだ、奥さん・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」

妥協を認めるように、人妻は両膝を抱えて座りなおす。恥ずかしげな視線を下に向けたまま、両膝を広げるように動かすが、それもやはり僅かなものだった。

「こうやるんだよ、奥さん・・・・・・・・」
男の手が人妻の両脚の隙間に伸び、そこを強引にこじ開けようとする。

「触らないで・・・・・・・、自分でやるわよ・・・・・・・・・」
観念するように、麻由美が両手を体の横に置く。マットを這わせるようにかかとを動かしながら、人妻は自らの両脚をゆっくりと広げていく。

「もっと広げるんだ、奥さん・・・・・・・・、俺に奥まで見せるように・・・・・・・・」
抵抗の言葉を吐くことなく、麻由美は更に大胆に脚を開いていく。パジャマの奥に人妻の白く光る両内腿が次第に見え始めてくる。

「このパジャマを上げろ・・・・・・・・・」
男がそうささやきながら、自らの手で人妻の着衣をまくりあげる。両膝が完全に露わになると同時に、熟れた太腿もまた、男の視界にはっきりとらえられる。

最奥部に、パジャマと同じ色をしたショーツが姿を見せ始める。人妻の黒色の下着が、男に確かな刺激を与える。男の興奮から逃れるように、麻由美は視線を下に注ぎ続ける。

「俺のことを見ろ、奥さん・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」

「俺を見ながら、ぎりぎりまで脚を広げてみろ・・・・・・・・」
唇を噛みながら、視線を上げた麻由美は男に指示されるがまま、両脚を更に広げる。男の視線が開かれた両脚の最奥部に差し込まれていることを、人妻は濃厚に感じる。

そんな風に見ないで・・・・・・・・

脅迫されるような緊張が麻由美を包み込んでいく。自らのテントの中で、夫に対して披露したささやかな行為の最中、そこに自分自身の指先を伸ばしていたことを、人妻は想起する。

「いい脚をしてるな、奥さん・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」

「見てるだけじゃもったいない・・・・・・・・・」
菊原が体を前進させ、その右手を麻由美の右内腿にそっと伸ばす。そこを優しげに撫でながら、男は指先を少しずつ奥へと動かしていく。

同時に、男の口が人妻の膝に接近していく。そこに軽いキスを浴びせながら、人妻の内腿に舌を這わせ始める。指先と舌先が、麻由美の熟れた腿を微妙なタッチで責めていく。

瞳を閉じ、麻由美はその行為が早く通り過ぎることを願う。人妻の隠された願望を探すように、男は丹念に指先を動かし、麻由美の素肌を舐め続ける。

男の指先がやがて麻由美のショーツに達する。立てられた人差し指が花芯の周囲で弧を描く。単調なそのペースが、人妻の心を確実に乱していく。

無言のまま、男の舌先がその指先と並行した責めを続けてくる。人妻の両脚の間に広げられた十分な空間に割り込んだ男の体、そして顔が、パジャマの暗部に潜り込んでいる。

指先と至近距離にある人妻の脚の付け根部分を、男が舐め上げる。震えるような感覚に包まれながら、麻由美は懸命にそれに気づかぬ風を装う。

男の舌先が人妻のショーツに触れる。苦しい体勢にこらえきれないように麻由美は後方に両手を投げ出し、恥部を男の眼前に見せつけるような格好になる。

瞳を閉じ続けたまま、麻由美は唇を何度も噛み締める。僅かに肢体を震わせながら、時折何かに反応してしまうように顎をあげる。その都度、人妻は更に強く唇を噛む。

たっぷりと時間をかけた男の指先が、ショーツ越しに人妻の秘所の周囲で弧を描き続ける。人妻自身の指先が与えてくれるものとは明らかに異質な緊張をそこに染み込ませていく。

そのすぐそばで、くすぐるように男の舌先が動き続ける。時折下着に触れながら、その濡れた舌の感触が人妻の牝の本能に繰り返し誘いをかけていく。

後方に投げ出された人妻の手がマットをぎゅっと掴むように動く。弧を描いてきた男の指先が、唐突に人妻の花芯に置かれ、何かを確かめるように、ぐいとショーツ越しに差し込まれる。

確かな温もりと湿り気が、その指先をあっさりと迎え入れてしまう。

「あっ・・・・・・・・・・・」
人妻の口から艶めいた吐息が漏れ出す。


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Comment
No title
…何してはりますのん、奥さん…
No title
次回の更新を待ち遠しいです。

いつになりますか?
いい感じに
だんだん、いい感じになってきました。楽しみです。
麻由美さん(o^_^o)
直接触られるより下着の上から触られ続けるのはとても恥ずかしかったりします。若くないだけ菊ちゃんの焦らしはえっちですね。
お子さん産んでるけど、バイクに乗ってらしたのだし、スリムで引き締まってる下半身を麻由美さん自身が浮かして下着を脱がされてほしいです。
No title
濡れているとか
そういうたぐいの
言葉責めも期待しています。
No title
もうすぐ夜が明けちゃいそうですね…
次回も楽しみです
黒ショーツ。自分を律する麻由美さんにはお似合いの色だと思います。
ちょっぴりご主人に仕返ししたく、このキャンプに来た気持ちもどこかにはあったんですよね。ひょっとして勝負パンツだったりして。
普段から着用の特別に意味はない下着かもしれないけど、色々と想像すると楽しいです(^_^)
他の作品でもそうですが人妻が「好きにすればいい」というシーンでものすごい興奮します。
No title
旦那はこの展開を容認したんですよね…何故?
No title
奥さんはこんな男よりも
藤原に抱かれるべきだと想います。

藤原は見てないのでしょうか?
No title
ストーリーに、少々無理を感じますが、もっと人妻を淫らにしてください。
こんな事はありえないと・・・
初対面で、相手の素性も知らないで・・
家庭持ちの主婦の行動にしては早急過ぎ・・・
不自然と思えば読まなければいいものを・・・
ついつい読んでる私ですが・・・

gonn様も書いていますが・・・
流れに違和感があります

「藤原」さんならドキドキ感も高揚するのだが・・・な~
         

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