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抵抗の果て(23)

2014 01 31
「おっしゃっている意味がよくわかりませんが・・・・」
背中をすぐ後ろの棚に密着させたまま、江利子が声を漏らした。

「声が震えてるよ、奥さん」
「・・・・・・・・」

「いくら仮面をかぶっていても、ふと隙ができてしまうことだってあるさ」
「・・・・・・・・」

「今の奥さんがそうだ。俺のセリフを聞いた瞬間、目の色が変わったじゃないですか」
「いいかげんなこと、言わないでください・・・・・・・・」

手を伸ばせば、人妻の肢体に触れることができる距離にいる。だが宮地は、すぐに行動には出なかった。人妻がここからもう逃げることなどできないことを、彼は知っている。

調髪台のすぐ横に彼は立っていた。座席の肘掛を撫でながら、人妻の全身を舐めるように見つめる。気のせいか、人妻の息遣いが僅かに乱れてきたように、男は感じた。

「小野田には全てを許したんでしょう、奥さん」
「・・・・・・・・・」

「あの男は要求していた。一晩、奥さんを好きにさせてもらう、とね。そして、実際にやつはそうしやがったんだ。朝まで奥さんの体を独り占めにして」

宮地の言葉には、明らかな嫉妬と怒りの色がこもっていた。江利子は言葉を返すことができない。いったい彼が何を知っているのか、そんな強い不安が人妻の肢体を硬くさせている。

「どうして許したんですか、奥さん、あんな男に」
「・・・・・・・・・・」

「ご主人もご主人だ。あれほど気をつけろ、と言ったはずなのにねえ」
「主人を責めるのはやめてください・・・・・・・」

「全て自分の判断だというのかい。自分がそうしたかったから、奴に体を提供したと」
「・・・・・・・・・・」

「奥さん、もともと男が欲しかったんだろう。一番体が疼く年頃だからな、奥さんぐらいの頃は」
「馬鹿にしないでください!・・・・・・」

叫び声と共に、鈍い音がした。そして、何かが床を転がる気配が後に続く。人妻は怒りのあまり、背後にあった棚から小さなスキンクリームの容器を男に投げつけていた。

それは、男の腹部にあたり、床に落下した。大したサイズではないことに加え、男は分厚いセーターを着ていたせいか、何ら痛みを感じていない様子だ。

「随分手荒い真似をしてくれるじゃないか、奥さん」
「・・・・・・・・・・」
「カミソリであの男を殺そうとしたのと同じだ。そんなにかっかしちゃ損するよ、奥さん」

宮地の右手が江利子の胸元に伸びる。人妻は、その手を力強く払いのけようとするが、男はそれ以上の力を腕にこめる。シャツの上から、男の手が人妻の乳房を撫でるように包む。

「触らないでって言ったはずです・・・・・・・」
「いいだろう、俺にも許してくれたって」

宮地の手が、ゆっくりと動き出す。彼の表情を、江利子が鋭い視線で見つめる。唇を噛み、怒りをあらわにする人妻の息遣いが、男の手の動きとともに乱れていく。

「いい胸だねえ。これを何年夢に見続けたことか」
宮地が左手も伸ばしてくる。そして江利子の胸の双丘を、同時に愛撫し始める。男の手首を掴み、懸命にそれを後退させようとする人妻に、男が笑みで応える。

「すぐに気持ちよくさせてやるよ、奥さん」
「ふざけないでください・・・」
「小野田に散々弄ばれた体が、そろそろ男を欲しがってるだろう?」

江利子の量感のある乳房を揉みしだきながら、男はじわじわとその顔を人妻の口元に接近させていく。男を見つめたまま、人妻は遂に観念したように瞳を閉じる。

「いいこころがけだ、奥さん」
宮地が江利子の唇を僅かに奪った瞬間、江利子が激しく膝を突き上げた。

「うっ!・・・・・・・・・、な、何しやがる・・・・・・・・・・・・・」
股間を蹴られた宮地が、一瞬そこにうずくまる。その隙に江利子はそこから脱出し、店の入り口に向かって走る。下腹部を押さえたまま、宮地が叫んだ。

「待ちやがれ!」
獰猛な野獣のように、男はしぶとかった。50代後半とは思えない敏捷さでその場に立ち上がり、人妻の後を追った。江利子が懸命にドアのカギを開けようとしている。

「早く・・・・・・・・」
追い詰められた口調でそう漏らす江利子の手元は、しかし、すぐに言うことを聞かないようだった。ドアのカギを開けた瞬間、人妻の手首を男が掴んだ。

「逃がさないぜ、奥さん」
「離して!」
「叫んだって誰も来やしない」

宮地が再びドアのカギを閉める。そして、ドアを背にして、人妻を店内に追い込もうとする。ハアハアと全身で息をしながら、江利子が立ったまま、男を見つめる。

もはや現実を悟ったのか、それ以上の逃亡を試みようとはしない。男の姿を半ば嘲笑するような態度で、見つめるだけだ。宮地が一歩前進し、江利子はゆっくり後退する。

「へへへ・・・・・、抵抗してもらったほうが興奮するよ、俺は・・・・・・・・・」
歩きながら、宮地がセーターを脱ぎ去る。江利子は息を整えながら、僅かに汚された唇を嫌うように、手の甲で拭う。その表情には、やはり男を馬鹿にしたような色が浮かんでいる。

「何がおかしいんだ、奥さん」
「かわいそうな人だと思っただけ・・・・・」

「何だと?」
「こんなことしか、頭の中にないなんて。本当にかわいそう・・・・・・・」

「それはどうかな、奥さん・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

「今の奥さんも同じじゃないのかい? 旦那以外の別の男にこんな風にされることを、毎晩想像して濡れてるんだろう?」
「・・・・・・・・・・・」

店の奥の調髪台に背を触れた江利子が、そこに立ち止まる。前進する宮地が、やがて人妻の至近距離に到達する。その腕を伸ばし、そっと人妻の頬を撫でる。

「私に触らないで・・・・・・」
「キスしようぜ、奥さん」

顔を近づける男に、人妻が唾を吐きかける。

「へへ・・・・、もっともっと抵抗するんだ、奥さん。あんたにはそれがお似合いだ」
人妻の頬をつかむ男の指先に力がこもる。きつく男を見つめたまま、江利子が彼を拒絶するように首を振る。男はそれを許さず、強引に唇を押し付ける。

「ううんっ・・・・・・・・・・・」
江利子が両手をばたばたと動かすが、もはやどうにも反撃ができない。ただ懸命に唇を閉ざし、すがるように背後の椅子を掴む。苦しげな吐息が人妻の色気を増幅させる。

「ご主人には内緒だぜ、奥さん」
閉ざされた人妻の唇を吸いながら、男が両手を彼女の背中にまわす。黒色のジャンパースカートが素早く脱がされ、人妻の足元に落ちる。

唇を押し付けてくる男の胴体を、人妻が何度も押し返す。だが、圧迫してくる男の力は強大だった。彼の両手が白いシャツの襟元に伸びてくるのを感じる。

「やめて・・・・・・・」
「見せてくれよ、奥さんの体を」

宮地の両腕に激しい力が注がれた。そして、人妻のシャツを勢いよく引き裂く。

「いやっ!・・・・・・・・・」

びりっ、びりっ、びりっ・・・・・・・・・・

不協和音とともに、切れとんだボタンが床に落ちる。地味なベージュのブラに包まれた、形のいい人妻の巨乳が露わにされる。男を挑発するように、乳房の先端が前に突き出している。

「写真で見るのと実際に見るのとでは、やっぱり全然違うねえ、奥さん」
興奮を隠せない様子で、男が江利子の首筋に吸い付いてくる。

「はうっ・・・・・・・・・」
男が何を知っているのか。それを遂に把握した江利子は、もはや男を突き放すことができない。


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Comment
ハメ撮り?
江利子さん、口内射精どころか、ハメ撮りまで、許しちゃってたの?淫らに堕ちてイク・・・・
No title
興奮します・・・早く続きが読みたいです・・・

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