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夫の秘密、或いは妻の秘め事(6)

2014 08 07
お姉さんなどと呼ばれたことが、過去にあっただろうか。そこにどんな意志がこめられているのかは勿論わからないが、希美子は決していやな気分にはならなかった。

「あ、あの、私、お姉さんなんかじゃないんですけど・・・・・・」
希美子は戸惑ったようにそう言いながら、目の前の彼らを改めて見つめた。

全部で5名の若者たちだ。女性も1名いた。最初に感じたとおり、大学生なのだろう。不良じみた雰囲気はまるでなく、週末に仲間とここに遊びに来ただけという気軽さが漂っている。

「お姉さんじゃなかったら何なんですか?」
「これでも一応・・・・・、これなの」

そう言いながら、希美子は薬指につけた結婚指輪を彼らに示した。その意味を理解し、若者たちは少し驚いたように目を丸くし、改めて希美子の肢体を見つめた。

男性4名の視線が自分の水着姿に注がれるのを感じ、希美子は思わず肢体を熱くさせた。逃げることなどできない。ビキニで露わにされた肉体を、視姦されるように見つめられる。

「ねえ、そんなに見ないでよ・・・・・・・」
「信じられないなあ、奥さんなんですか?」

「もうおばさんなのよ」
「こんな綺麗な奥さんだなんて、旦那さんがうらやましいですねえ」

一人前の言葉を口にしながら、彼らは周囲を見渡した。目の前にいる人妻の夫を探そうとする彼らの気配を感じながら、希美子は再び夫の姿を遠くから確認した。

やはり、完全に寝入っているようだ。ビーチチェアに仰向けになり、深々と体を沈めている。陽光を避けるように手を目の上に置き、微動だにしない。

「あそこにいるのが旦那さんなんですか?」
「ええ・・・・・・」

「寝てるじゃない。だったら俺たちと少し遊ぼうよ」
「遊ぶって、いったい・・・・・・・」

「この子達、ボール遊びがやりたくてしょうがないらしいんです」
そう言ったのは、紅一点そこにいる彼らと同い年と思われる女性だった。希美子よりも大胆なカットのビキニ姿であるが、その肉体はまだ若く、熟れた曲線はほとんど目立たない。

「どうしようかな・・・・・・・」
希美子には、考えるべきことがいくつかあった。

彼らの中に女性が一人いるという安心感、そして、久しぶりにこんな海で遊ぶという解放感が、希美子を誘惑する。希美子は考える。今日、この砂浜に来た本当の目的を。

別の男性に見つめられ、何かをされてしまうような環境に陥った妻に対し、夫がどういう反応を示すのか。制止しようとするのか、或いは、己の欲情に溺れ、傍観し続けるのか。

夫の悩みがどれほどに深刻なものなのかを知り、早く救い出す。現実にそんな光景を再現させ、その欲情の浅はかなことを理解させる。それが、今日の目的であったはずだ。

こんな展開、まさに好都合だわ・・・・・・・・・

夫が寝入っているとはいえ、希美子はこの機会を逃したくはなかった。彼らが普通の大学生であり、女性も混じっていることを考えれば、ほとんどリスクなどないのだから。

「じゃあ、少しだけよ」
希美子の言葉に、男たちは歓声をあげた。

「そう来なくっちゃ。あの、失礼ですが、お名前は?」
「何よ、突然」

「だって、奥さん、なんて呼びたくないですから。アダルトビデオみたいで」
一人の男の言葉に、全員が大笑いする。

「ふふふ、君たち、面白いのね。私、希美子って言います」
「キミコさんか、いい名前ですね」

そして、希美子を加えた6名は、水深が膝まで届く辺りに移動し、3名のチームを編成した。ビーチボールを使って、バレーボールに似せた試合をすることに、皆が同意する。

「負けたら罰ゲームあるからね」
「ちょっと、罰ゲームって何よ」

希美子は少し慌てたように、相手チームの男に聞いた。そのチームにいた女性、名前はトモカというようだが、彼女が少し叫ぶような感じで、快活に答えた。

「それは勝った方が好きに決められるんですよ」
「ええっ、何それ・・・・・・・」

戸惑う希美子に構うことなく、ゲームは始まった。もともと運動神経のいい希美子にとって、こんなゲームなどたやすいものだった。水着姿で、希美子は積極的にボールを追い始めた。

「ほら、任せたわよ!」
まるでチームリーダーのように振る舞う希美子に、若者たちは嬉しさを隠すことができない。得点が決まるたびにハイタッチを求められ、希美子はそれに笑顔で答えた。

手と手だけであるが、こんな風に夫以外の男性と触れ合うことなど、希美子には結婚後ほとんど縁のないことだった。何度も彼らとハイタッチを交わしながら、希美子はちらりと夫を見つめた。

依然として、同じ体勢のままだ。安堵と寂しさの双方を抱えながら、希美子はゲームを続けた。男たちは、ダイブを繰り返し、時には勢い余って、希美子の肢体まで海水に押し倒す。

「きゃっ!・・・・・・」
全身を海水で濡らし、希美子のビキニが妖しく光る。人妻の美乳の膨らみが、濡れた水着で一層目立ってくるようにも映る。倒れた希美子を、若者たちが競い合って抱きかかえようとする。

「キミコさん、大丈夫ですか?」
「ええ。さあ、負けないわよ」

長い手脚を見せつけるように、希美子はゲームに没頭した。何度も男たちとハイタッチを交わし、時には抱き合うように盛り上がった。彼らの手の感触を、希美子は肌に感じた。

いくつかのセットを経て、ゲームは一応の終わりを迎えた。ぎりぎりのところで、希美子のチームが敗北する結果になった。相手チームは海の中で飛び上がって喜んだ。

「じゃあ、いさぎよく罰ゲームを受けてもらおうかな」
相手チームの男の言葉に、希美子のチームメイトもまた笑いながら答える。

「いったい何が欲しいんだよ」
「そりゃ勿論、キミコさんだよ」

「ちょっと、あなた、何言ってるのよ」
希美子もまた、笑いながら彼に言葉を返した。相手チームの女性、トモカが呆れたように続ける。

「あんたら、ほんと最低ねえ。こんな奥様を欲しいだなんて」
「だって、こんなチャンス、2度とないだろう」

「わかったわよ。で、私が何をすればいいの?」
彼らの要求はまるで想像できなかったが、希美子は楽観的な様子で聞いた。

「キミコさんの胸を触らしてください・・・・・・・・」
男の言葉に、全員が声をあげる。

「お前、それは駄目だろ! 調子に乗るなよ!」
「そうか・・・・・、じゃあ、お尻でもいいんだけど」
「それも駄目だよ!」

はしゃぎあう若者たちを見つめながら、希美子はどこかうらやましいような気分だった。そして、冗談にせよ、そんな風なことを求めてくる若者に、希美子は何故か好感を持った。

「胸もお尻も残念ながら駄目ね。だって、私、結婚してるのよ」
「そうですよね・・・・・・・。じゃあ、キミコさん、背中とかは?」

「背中?」
「少し触るだけでいいですから」

希美子は、彼らに気付かれないように、ちらりと夫の姿を見つめた。先ほどまでと少し体勢が変わっているようにも見えるが、やはり眠っているようだ。迷った後、希美子は答えを返した。

「別に、背中くらいならいいけど・・・・・・」
「ほんとですか?」

「少しだけよ。じゃないと、主人に叱られちゃうから」
私たち夫婦がどんな問題を抱えているのか、彼らは知らない。希美子は自分の秘めた目的を大切に隠しながら、相手チームの男たちを見つめた。

トモカは勿論参加せず、あきれた様子で見つめているだけだ。その場ですぐに終わると予想していた希美子だったが、二人の男のリクエストは少し違った。

「キミコさん、海の中でしましょうよ」
「えっ? 海の中?」

「こいつらに見られるの、少し恥ずかしいから」
2人の男に促されるまま、希美子は少しずつ沖のほうに歩き始めた。周囲には多くの海水浴客がひしめきあっていて、歩くのにも苦労しそうなほどだ。

「キミコさん、こっち、こっち」
いつしか希美子は、彼らに手を引かれていた。そして、胸が海水で隠れるほどの深さに、希美子は立たされた。2人の若い男が背後に立ち、残りの3名は波打ち際から見つめている。

「じゃあ、俺から始めますよ」
一人の男の両手が背後から伸び、希美子のくびれた腰を海中で掴んだ。

「ちょっと待ってよ・・・・・・・・」
戸惑う希美子を無視し、若者の手が大胆に下に降りていく。海の中の行為であり、周囲の客にはまるで見えない。ビキニに包まれた希美子の美尻を、男の両手が愛撫し始める。

「ねえ、そんなこと許したつもりはないわよ・・・・・・・・」
周囲の視線が気になり、希美子は激しく抵抗することができなかった。男の10本の指がヒップを包むように伸びてくるのを感じながら、希美子は海岸にいる夫の小さな姿を探した。

デッキチェアに横になりながら、夫は海の中にいる妻のことをじっと見つめていた。


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Comment
揉みほぐされて…
夫の視線の中、海に浸かって周りから見えないのをいいことに、若い男の手に蹂躙されていく希美子さん。自分の目的を忘れずにいられるんでしょうか?
次回も楽しみです
大胆な男の子ですね。わたしも海に行きたくなりました(^-^)

台風11号の進路にあたる皆様はお気をつけ下さい!

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