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夫の秘密、或いは妻の秘め事(10)

2014 08 22
無意識のうちに、希美子は指先で何かを探すように、ベッドの端をぎゅっと掴み始めていた。マッサージ師の与えてくる心地よい快感が、人妻を戸惑いの渦に引きずり込んでいる。

ビキニの水着姿で、希美子はその抜群のスタイルの肉体を曝け出していた。マッサージ師の指先が、希美子の熟れた太腿を癒すように撫で、快楽を与えるようにぐいと押してくる。

「この辺りは気持ちいいでしょう、奥様」
彼の言葉に、卑猥な色は漂っていない。マッサージ師はただ、己の役目を果たしているだけだ。ヒップとの境界線を越えることなく、ただ希美子の美脚を丁寧に愛撫していく。

太腿から膝裏、そしてふくらはぎの辺りの緊張を解放しつつ、足裏を少しばかり強く押してくる。声を漏らしてしまいそうな心地よさが、希美子の全身を何度も走り抜ける。

「どうですか、奥様」
「え、ええ、とても・・・・・・・」

先ほどと同じ言葉ではあるが、人妻のその声にはより濃厚な享楽の気配が漂っていた。彼の指示通り、希美子の両脚には確かな隙間が生じている。そこに、彼の指先が何度も侵入する。

太腿を内側からたっぷりとほぐされ、アロマの熱いクリームが塗りたくられていく。希美子は大学生に与えられた責めを思い出す。全身に熱を感じ、どうしようもない火照りに包まれていく。

マッサージ師の片手が、再び背中に触れる。ビキニの紐が外された背中と、太腿が同時に愛撫される。何度も指先を震わせ、希美子は唇をきつく噛み、そして耐えきれずに開く。

さすがに声を出すことはできない。だが、息の乱れは明らかだった。喘ぎ声以上に、官能的な妖しげな息遣いが口元から漏れ始めていることに、希美子はまだ気づいていない。

いたって普通のアロママッサージのはずだった。マッサージ師は、何か特別なことをしているだけでもない。だが、希美子はその行為に、性的な刺激を濃厚に感じ始めていた。

カーテンの向こうから、夫が探るような視線を注いでくることを感じる。妻が別の男の手によって触られ、その肉体をたっぷりと揉みしだかれている。夫は何を感じているのだろうか。

あなた、こんな私を見て興奮するの・・・・・・・・・・。別の男の人に、こんな風に体をいじめらてている妻のことを見て・・・・・・。希美子はそう感じながらも、止めるわけにはいかなかった。

「奥様、いかがですか。もしもご迷惑なら、ここで止めておきましょうか」
マッサージ師が、想像以上に敏感な人妻に戸惑うように、そう声をかけてくる。

「い、いえ・・・・・、こんなに気持ちいいなんて思ってませんでしたから・・・・・・・」
「奥様のようなお綺麗な方にそうおっしゃっていただくと、とてもうれしいですよ」

「もっと続けていただけますか? 主人もまだしてるようですから」
「かしこまりました。では精一杯サービスさせてもらいますね」

うつ伏せになったまま、希美子は密かに息を整えながら、マッサージ師と会話を交わした。その言葉が夫の耳に届いていることを、十分に意識しながら。

外では海水浴客たちの喧騒の声が、一層高まっている。繰り返し打ち寄せる波の音が、希美子に真夏の解放感を与える。太陽の熱がここまで届くように、希美子はうっすらと汗ばんでいる。

「アロマの効果ですよ、奥様。熱を感じるでしょう?」
「え、ええ。少し熱いような気がします・・・・・・・・」
「では、そろそろ体の向きを変えましょうか」

彼の言葉に、希美子は一瞬戸惑った。このまま仰向けになってしまえば、ビキニの紐が外された乳房が、彼の眼前に曝け出されてしまう。とっさに希美子は、背中の紐に手を伸ばした。

「奥様、そのままで結構ですよ」
「で、でも、このままじゃ・・・・・・・・・」
「タオルで隠しますから、ご心配なく」

マッサージ師は、白色の大きなバスタオルを手にしている。彼に促されるまま、希美子はベッド上で肢体を反転させた。はらりと落ちそうなビキニを片手で抑え、そこが露わになることを防いだ。

あやうくその頂点が見えてしまいそうな瞬間、マッサージ師がタオルをそこに置いた。彼に豊満な膨らみを確認されてしまったことを感じ、希美子は頬を熱くさせた。

「今度はこちら側から脚を、それから腕から肩の辺りをマッサージしますね」
「お願いします・・・・・」

この会話を夫が聞き、そのサービスを提供される妻のことを想像しているのだ。希美子はそんな確信を抱きながら、隣の空間を確かめるように視線を横にした。

その瞬間、マッサージ師の指先が腰骨のあたりを軽く抑えてきた。ただそれだけの刺激に、希美子は下半身全体に震えるような快楽を感じた。

ああっ、凄く気持ちいいっ・・・・・・・・・

決して、性的な快感ではない。あくまでも、マッサージによる心地よさなのだ。希美子はそう言い聞かせながら、彼の更なる刺激を密かに待望した。

水着越しに、彼の指先が希美子の腰骨から内側のあたりを圧してくる。そして、その指先は外側から希美子の太腿を包む。愛撫しながら、その美脚を再び広げていく。

「少し恥ずかしいです・・・・・・・・」
無意識のうちに、希美子はそんな言葉を吐いてしまう。

女の本能が、希美子にそう言わせていた。両脚は、うつぶせのとき以上に開かれている。その奥にある大切な個所を彼に見つめられることを避けるように、希美子はそう懇願した。

「奥様、リラックスなさってください」
人妻の戸惑いをいなすように、彼はささやき返す。そして、より大胆な手つきで、希美子の内腿をオイルで濡らし、豊かな肉を震わせるように指先を運動させていく。

同時に、彼の片手が希美子の腹部に伸びる。バスタオルを上方にずらされ、そこにオイルが滴り落ちる。試すように少しずつ垂らされるオイルの感触が、希美子を追い込んでいく。

「ここにも塗らせていただきますね」
マッサージ師がささやきながら、希美子のへその周囲に熱を帯びたアロマオイルを拡散していく。その指先は、時折希美子の水着を持ち上げ、その隙間に侵入する。

「すみません、そこは・・・・・・・・・」
「少しだけですよ、奥さん。ご心配なく」

彼の指先が、一瞬ヘアに達したような気がする。午前の海の中で、大学生の男の指先もまた、その付近に達していた。夫以外の二人の男に責められている、妙な気分が人妻を包む。

マッサージ師の手が、希美子の下腹部から脇腹、そして、少しずつ上に移動していく。バスタオルの下で、彼の指先が希美子の盛り上がった胸元のすぐ裾野にまで到達する。

乳房の膨らみの端を時折かすめながら、彼の手が運動を始める。焦らすようなその行為は、はっきりと揉みしだかれるよりも、逆に興奮を感じてしまうような責めだった。

「奥様、そうです、そのままリラックスして・・・・・・・」
催眠術に陥るように、希美子はやがて瞳を閉じる。彼の両手が、希美子の太腿の奥、そして、乳房のすぐ下をゆっくりと、くすぐるように動き続ける。

ああっ、駄目っ・・・・・・・・・・、駄目っ、こんなの・・・・・・・・・・・・・・・・

これがマッサージの快楽なのだろうか。希美子はそう信じながら、ここで止めようとは思わなかった。夫を試さねば、という意志以上の何かが、希美子にそう決断させていた。

水着に隠された秘所が、微妙に変化をしてきているような気がする。アロマの液体が飛散したかのように、潤いに似た予感が、水着の下のそこに漂い始めている。

「今度は肩をさせていただきますね」
鎖骨付近に垂らされたオイルが、乳房に向かって広げられていく。バスタオルはずらされ、もはや乳房だけを隠している状態だった。彼は深く前傾しながら、希美子の首筋を癒してくる。

彼の息遣いをすぐそこで感じる。瞳を閉じながら、希美子はそれを恥ずかしがるように顔を横に向ける。このまま彼に強引に唇を重ねられてしまうことを、希美子は妄想してしまう。

横に向けた顔を無理に動かされ、キスを要求される自分。それに戸惑いながらもやがて唇を開き、彼と舌を絡めてしまう自分。そして彼の手は更に大胆に私の・・・・・。

駄目っ、いったい何を想像しているの・・・・・・・・・

妄想の誘いに戸惑いを深める希美子の太腿を、彼の片手が更に濃厚にいじめてくる。秘所のすぐそばを指先で押され、希美子は思わず片手を口の付近に運んだ。

「そ、そこは・・・・・・・・・・」
「失礼しました、奥様」

そう言いながらも、彼はその付近を丹念に揉みほぐしてくる。希美子は指先をかすかに噛みながら、声が漏れ出すことから懸命に逃れようとした。

そのとき、再び隣の部屋から若い女性スタッフの声が響いた。

「奥様のこと想像して、こんな風になっちゃったんですか?」
「そういうわけじゃ・・・・・・・・・」

夫の戸惑いの声は、こちらにいる妻に聞かれまいとするように、意図的に抑えたものだった。だが、希美子はそれを確かに聞き取り、夫と若い女性マッサージ師の様子を想像した。

2人の会話は、しかし、それで終わることなく、更に続いた。

「このままじゃあれですよね。特別なことをさせていただきましょうか?」
「どういうことですか?」
「お任せください、私に」

希美子は確信した。それは、二人の様子だけではない。夫がマッサージに快楽を与えられたのではなく、こちらにいる妻のことを想像して、その肉体を興奮させていることを。

妻に対する、夫の秘めた欲情は紛れもない事実なのだ・・・・・・・。


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Comment
深みにはまっていく
マッサージ師のテクニック、夫のパソコンで盗み見た映像、そして隣の様子。希美子さん自身が自ら、官能の淵へ、追い込んで行く。隣は隣で、お楽しみのご様子。続きが待ち遠しいです。

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