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夫の秘密、或いは妻の秘め事(37)

2015 01 16
隣同士に座る男女が、ねっとりとした口づけを交歓している。ほぼ大半が空席の映画館である以上、それは決して珍しくはない光景なのかもしれない。

しかし、スクリーンに映し出されたもつれあう男女の裸体が、ここがポルノ映画館であることを伝えている。その館内でキスを交わしあう男女の姿は、やはり異様な雰囲気を伴っていた。

どこまでも猥雑で、背徳な匂いが二人の周囲に色濃くたちこめている。それは、キスをどこかで嫌がり、顔を逃がそうとしている女性の仕草も影響していた。

秀人は僅か数メートル先にいる二人の姿に視線を注いだ。男性が明らかに主導権を握っている。片手で女の頬を固定し、その顔を強引に横に向けている。

そして、周囲の視線を気にすることなく、舌先を女性の口内に侵入させている。顔を振るような女性の横顔が、秀人に少しずつ見えてくる。そして、男性の顔も・・・・・・・。

その場に凍りついたように、秀人は椅子に深く腰を沈めた。

濃厚な闇に包まれた空間では、確信を持つほどに二人の表情をとらえることはできない。それに女性はスカーフ状の布を頭に巻き、素顔を隠そうとしている。

だが、間違えるはずはないのだ。

自分の妻の姿を・・・・・・・・。

そこにいるのは、紛れもなく、妻、希美子だった。そして、男もまた、秀人がよく知っている人物であった。その医師のカウンセリングに、秀人は何度か通い、完治の診断も得ていた。

どうしてこの二人が・・・・・・。秀人には、ただ混乱だけがあった。どうして・・・・・・。幻覚を見るほどに俺は病んでいるのかもしれない。秀人は、そんなことさえ思った。

そもそも、妻は自宅にいるはずだ。このような地方都市になぜ、こんな時間に、しかも医師、柴田と二人で・・・・・・。秀人には、どうにも理解ができなかった。

俺は試されているのか・・・・・・・。秀人は、やがて、そんなことを想像し始めた。妻を寝取られたいという屈折した欲情。それが本当に捨て去られたのか、俺はこの二人に試されている。

妻が依然として疑っていたのかもしれない。そして、何かの拍子にこの柴田の存在を、夫がこの医師の診断をあおいでいたことを知り、コンタクトをとったのではないか。

夫が本当にその欲情を忘れることができたのか、柴田先生、試してください。私自身を使って・・・・・・・。妻は、そんなことを柴田に言ったのか。或いはこうだ。

奥さん、ご主人の病のことをご存知ですか。実はまだ、心の闇の奥に潜んでいるのかもしれません。どうですか、それを一緒に試してみませんか。ご主人には内緒で。

どのようなケースであれ、妻と柴田が密かに連絡をとりあったことを想像するだけで、秀人は胸の奥のたかぶりを抑えることができなかった。

二人は秀人の3列前に座っていた。秀人はしかし、二人に声をかけることなど、できなかった。立ち上がることさえできないのだ。彼はただ、その場に釘付けになっていた。

周囲には全く他の客はいない。何名か、かなり離れた場所に座っている男性がいるが、誰もこの二人の行為には気づいていないようだ。

試されている自分を感じながらも、秀人は2人を凝視し続けた。見つめるほどに、妻、希美子の困惑の様子が伝わってきた。柴田に唇を奪われながら、妻は懸命に首を振っている。

そんな妻に、柴田は時折耳元で何事かをささやきかけている。それに屈するような素振りを見せながら、妻は彼のキスに応じ、そしてまた困惑するように首を振って逃げようとする。

秀人は、離れた位置にいながら、次第に二人の会話が想像できるような気分に浸り始めた。それは既に、彼が以前捨て去ったはずの欲情を完全に思い出してしまったことを意味していた。

女のスカーフが、はらりと床に落下した。

*************

「駄目・・・・・・・、やっぱり無理っ・・・・・・・・・・・・・・・」
困惑の声をあげる人妻の濡れた唇を、男は有無を言わせない様子で強く吸った。

「やっ・・・・・・・・・・・・・」
かすかな声を漏らしながら、人妻は映画館のシートの上で肢体を震わせる。黒いコートに包まれた肢体は、抜群のスタイルを備えていることが、闇の中でもよくわかる。

いじめればいじめるほど、この人妻は女の色気を濃厚に溢れ出してくる。男はそれを既に知っている。人妻の唇を吸っていくうちに、やがてその舌先をとらえる。

「はんっ・・・・・・・・・・・・・」
その瞬間、人妻の肉体が座席でびくっと震えた。人妻の右側に座る男は、キスを与えながら右手で女の腿を分厚いコートの上から丁寧に撫で、そこにある緊張を解いていく。

時間をかけて舌を絡め、脚から腰を何度も撫で上げるうちに、人妻の動揺が少しずつ消え去っていく。椅子の上で、やがて人妻は緊張を解き、深く肢体を沈めていく。

「奥さん、舌を出して」
男の誘いに、ためらいながらも人妻が舌を差し出す。舌先を触れ合いながら、男の手が人妻の頬を優しげに撫でる。その手が胸元に移動し、コートの膨らみを僅かに愛撫する。

「待って・・・・・・・・・・・・」
ここが公衆の場であることを思い出したように、人妻の手が男の手に重なる。男は構うことなく、柔かに膨らんだ人妻の胸元を、何度も撫でるようにいじめ始める。

「映画館ですよ、奥さん・・・・・、誰か見ているかもしれない・・・・・・・・・・」
人妻の背徳心をあおるように、男が耳元でささやく。同時に、男の手が人妻の腰に伸びていく。そこにあるコートのベルトを、ゆっくりと外していく。

「これを脱ぎなさい、奥さん・・・・・・・・・」
ベルトを外されていく人妻が、困惑を思い出したように激しく首を振る。男の手が人妻の首筋をつかみ、そして、コートの襟元を広げていく。

「指示は守ってくれましたか、奥さん・・・・・・・・・」
人妻を闇の中でそっと見つめながら、男はじわじわとコートを広げている。その下に隠されていたものが、少しずつ露わにされてくる。男が満足げに笑みを浮かべ、人妻を見つめる。

人妻の白い肌が、闇の中でなまめかしく光る。コートのすぐ下には、人妻の裸体があった。大胆にそのコートを広げた男の視線に、黒色のブラだけに包まれた人妻の美乳が露わにされる。

「奥さん、ずっと想像していましたよ、このお体を・・・・・・・・」
男に再び唇を吸われ、人妻はぐったりと肢体をシートに沈める。男の右手が人妻の乳房を包み、ゆっくり動き始める。椅子の上で、僅かに顔を上に向け、人妻は唇を噛む。

「あっ・・・・・・・・・・・・」
噛み締めたはずの唇から、人妻の吐息が漏れる。

コートのあわせが、更に広げられていく。ブラに隠された胸元、そして人妻の腹部が曝け出されていく。ブラと揃いの黒色のショーツが、やがて姿を見せる。

男の唇が人妻のうなじを這っていく。乳房を愛撫する手に、男の口が近づいていく。座席の上で、人妻の肢体が苦しげに動く。男の頭を人妻の手が掴む。

「素晴らしい胸だ、奥さん・・・・・・・・」
ささやきながら、男が人妻の背中に手を伸ばす。巧みにホックを外し、黒の下着を少しずつずらしていく。人妻の美しい胸の丘陵がその姿を見せ、やがて頂点まで剥き出しになる。

男がそこにある突起に吸い付く。

「はんっ・・・・・・・・・・・・」
背中をシートで浮かせるように敏感に反応させながら、人妻は男の後頭部を抱える。徐々に人妻の裸体に覆いかぶさりながら、男は本格的に乳房をしゃぶり始める。

柔かだった乳首が、瞬く間にはっきりとした硬さを伴い始める。コートの裾をかきわけ、男の右手が人妻の美脚の隙間に滑り込む。熟れた腿肌を撫で、その空間を広げていく。

大胆に、男の指先が進んでいく。それを待ち焦がれたように、人妻の美脚が徐々に広げられていく。男の頭を掴んでいた人妻の両手が、座席の肘掛をつかむ。

男の指先が人妻のショーツに触れる。その裏側の気配を探るように、レース状の下着を撫で始める。人妻の指先に力がこもり、肘掛をぎゅっと掴みようになる。

丁寧に人妻の乳首を吸いながら、男はそこにある乳輪を舐める。谷間に顔を埋め、左右の柔かな感触を堪能する。指先を立て、ショーツの妖しげなポイントを軽く突いてやる。

「あんっ・・・・・・・・・・・・・・」
肘掛を握りしめながら、人妻の顎先が映画館の天井を向く。

「もう濡れているようですね、希美子さん・・・・・・・・・・・」
ショーツに触れた指先をぐいぐいと押しながら、男は初めて人妻の名前を口にした。

「柴田さんっ・・・・・・・・・・、いけません、そこは・・・・・・・・・・・・・・」
希美子は懇願するように、震えた声を漏らした。

男は知っている。この人妻が、女として満たされぬ欲情をもうずっと長い間抱え続けていることを。あと少しというところで、何度もお預けをくらってしまった人妻の性欲の深さを。

「奥さん、今夜こそ、女の悦びを教えてあげますよ。ご主人の目の前で・・・・・・・」
柴田の右手が、希美子のショーツの裾を掴み、剝ぎとっていく。

数少ない観客の視線が、スクリーンから動き始める。


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Comment
素晴らしい展開です。やはり意図的だったと解釈しております。医師が旦那さんの目の前で試しましょう的な説得を奥様にしたのでしょうね。しかし、コートの中がすぐ下着とはびっくりしました。奥様の決意と期待が入り混っていますね。凄く興奮しました。続きが大変待ち遠しいです。お待ちしております。
やはり
柴田医師と希美子さんの絡みになりましたね。
物語の登場人物の中で柴田医師自身が希美子さんと絡みのシーンがないのは疑問でしたが、ここでようやく展開ですね。。
恐らく希美子さんも柴田医師に悪印象はなかった筈ですから。もしかして寝取られの王道的な希美子さんの完堕ち絡みのシーンになるかも。


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