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夫の秘密、或いは妻の秘め事(41)

2015 01 30
その瞬間、夫は妻の身に何が起こったのか、理解できなかった。

自分のカウンセリング担当であった医師の太く硬いものが、バックから妻に深々と挿入されている。その快楽に遂に屈するように、妻は、イクっ、とはっきり叫んだ。

そして、二人の裸体はそのままの体勢を維持して静止した。いや、二人の下半身だけが何かを確かめ合うように小刻みに震え、強い密着を欲しがり続けている。

汗が滲んでいた。妻の全身に快感の気配をはらんだいやらしい汗が浮かび上がっているのが、映画館の闇の中でもわかる。妻の髪が乱れ、汗と共に額にはりついている。

その瞬間に与えられた深い快楽に戸惑うように、妻の唇は開き続けていた。僅かに震えたその唇からは、ただ、ハアハアという牝の激しい息遣いが漏れだしている。

別の男のスペルマに汚された妻の頬が、夫の興奮を刺激している。妻の右手が後方に伸び、男の腰をもっと欲しがるように無意識のうちに力がこめられているのを、夫は見る。

「奥さん・・・・・・・・、最高でしたよ・・・・・・・・・・・・」
男は人妻の耳元でささやきながら、軽く腰を突き出した。

「あんっ・・・・・・・・・・・・・・」
全身をぶるっと痙攣させながら、人妻はそれだけの刺激に色っぽい声をあげた。次第に息を整えてきた男が、人妻の肉体を記憶に刻み込むように、両手で優しげに撫でまわす。

夫は見つめる。乳房を撫でられ、その先端を指先でつままれたときに、妻がどのような顔つきになってしまうか、を。振り向いたまま、男と熱いキスを交わす妻の悦びの姿を。

人妻の唇を吸いながら、男は遂にそれを引き抜いた。僅かに硬さを失ったようなその肉棒の先端が、濡れ光っている。そこから発射された大量の液体が、妻の中にあることを夫は知る。

希美子・・・・・・・・・、柴田にそれを許したのか・・・・・・・・・・・・・・・

妻が最後まで嫌がる気配を見せなかったことに、夫は気づいていた。それどころか、エクスタシーの直前、妻は自分から背後の男に腰を押し付けるように動かし、女の性を隠さなかった。

そのままの体勢を維持しながら、妻は淫らに上半身を屈曲させ、最上の嬌声を響かせたのだ。妻の人生にとって、恐らくは初めての快楽の声を・・・・・・・・・。

激しすぎる興奮が、夫を包み込んでいる。もはや、全ての欲情を思い出していた。目の前で凌辱される妻の姿に、夫は完全に見入っていた。己のものを強くしごきながら。

「そろそろこっちにもさせてくれよ」
闇の中、妻の周囲に何人もの男が立っていることに夫は気づく。

平日の夜、場末のポルノ映画館に来ている客だ。どのような類の男たちなのか、夫には想像ができなかった。妻を激しく求める男たちの気配が、夫を更なる渦に巻き込んでいった。

「奥さん、こっちだ」
医師の元から離された人妻は、裸のままで別の男に連れ去られていく。

「いやっ・・・・・・・・・・・・」
困惑する人妻を強引に引っ張り、男は館内の通路にたどりついた。そして、人妻をそこに犬のような格好で這わせ、自らは背後にまわった。

別の男が人妻の顔のあたりにしゃがみ込む。剥き出しのものを人妻の口元に接近させ、強引にしゃぶらせる。どこまでも娼婦のような雰囲気で、人妻は彼のものを咥える。

その瞬間、背後にまわった男が強く腰を押し出した。

「あんっ!・・・・・・・・・・・・・」
四つん這いになったまま、妻は咥えていたものを吐き出し、なまめかしい声をあげた。再びしゃぶることを要求された人妻は、濡れた秘所と口を二人の男に同時に責められていく。

「あっ・・・・・・・・・、うっ・・・・・・・・・・・・、ううんっ・・・・・・・・・・・・・・・・・」
次第に、人妻の表情に快楽の色が舞い戻ってくる。自分から腰をくねらせ、いやらしく舌を伸ばして男のものをしゃぶる。四つん這いの裸体のシルエットが、見事なくびれを描いている。

人妻を責めている二人の男に加え、周辺には何人もの男がいた。皆、40代か50代のように見えた。スーツ姿の人間もいる。ためらうことなく、皆が己のものを握り、しごきあげている。

「奥さん・・・・・・・・・・、随分気持ちよさそうじゃないか・・・・・・・・・・・・・・・・」
「旦那より上手にしてやるよ・・・・・・・・・・・・・・・」

皆がそんな言葉をつぶやきながら、目の前で犯される人妻の裸体に視線を注いでいる。やがて、挿入する男の腰のピッチが高まっていく。狂ったようなピストンが、人妻を追い込む。

「奥さん・・・・・・・・・・、ほらっ、どうだ・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ああっ・・・・・・・・・・・・・・、ああっ、凄いっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

咥えていたものを完全に吐き出し、人妻は何度も首を振った。乱暴な雰囲気で男は人妻の両肩を掴む。強くそれを引っ張られ、人妻の美乳が前方に突き出される。

「ああっ、きついぜ、奥さん・・・・・・・・・・・・・・・」
「ううんっ・・・・・・・・・・・・・、ああっ・・・・・・・・・・・・・・・・・、やっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

男はしかし、果てることはなかった。挿入を続けたまま、そのまま床に座る。人妻を後方から抱えながら、更に床の上に仰向けになった。

「奥さん、こっちを向くんだ」
男の上で体の向きを変え、人妻は剥き出しの乳房を彼に見せつけた。仰向けの男に跨り、下方から深々と挿入されている。男の両手が人妻の腰のくびれを掴む。

彼に促されるまま、人妻は腰を振り始める。姿勢よく上半身を伸ばし、美尻だけをスライドさせるように、下半身を振っていく。別の快感に戸惑うように、人妻は喘ぎ声をあげる。

「あっ・・・・・・・・・・・・・、あっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
苦しげに髪をかきむしるように、手を動かす。そして、何かに我慢するように、自分の指先を咥え、軽く噛む。そのままの格好で、腰だけをどこまでも淫らに動かしていく。

「ああっ・・・・・・・・・・・・・・・、そこっ・・・・・・・・・・・・・・・・、あっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
下から見上げる男が、満足そうに笑みを浮かべる。両手を伸ばし、人妻の揺れる乳房を乱暴に揉みしだく。裸体をくねらせ、人妻が声を漏らしながら悶えていく。

「ああっ・・・・・・・・・・・・・・・・・、あっ・・・・・・・・・・・・・・・・、いいっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
再び、男の腰の突きが加速していく。今度は最後まで本気だった。騎乗位にさせたまま、上にいる人妻を下方から激しく突き上げ、快楽の跳躍を何度も与えていく。

「あっ!・・・・・・・・・、あっ!・・・・・・・・・、あっ!・・・・・・・・・・・・・・」
男の肉体に落下するたびに、人妻の口から高音の叫びが漏れる。

「このままいくぞ・・・・・・・・・、奥さん・・・・・・・・・・・・・・」
男がその意志を示す。人妻の下半身を力強く密着させたまま、ぐいぐいと腰を押し付けていく。ああっ、という苦しげな唸りをあげながら、男は顔を激しく歪ませる。

人妻はきつく唇を噛み締め、繰り返し上半身を反らせるように動かす。そして、唇を開き、あっ、とかすかな喘ぎを漏らし、顎を天井に向けた。乳首を勃たせ、人妻の裸体が快楽に濡れた。

「ああっ・・・・・・・・・・・・・・、ああっ、もう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、早くっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

そして、二人の肉体が激しく震えあった。

「ああっ・・・・・・・・・・・・・、またっ・・・・・・・・・・・・・・・、またイクっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

妻が確かにそう声を漏らしたように、夫は感じた。同時に彼は、妻を貫く男の脈動をも聞いた。

どくっ・・・・・・・・、どくっ・・・・・・・・・、どくっ・・・・・・・・・・・・・

どろどろに濃厚な体液が、妻の膣奥に放たれた瞬間だった。映画館の通路内で仰向けによこたわった男の上で、妻は大胆に美脚を広げて跨り、二人目の男にも絶頂に導かれたのだ。

夫はただ茫然と、椅子に深く沈み込んだ。手のひらが淫らに濡れている。どくどくと震える下半身を感じる。困惑と戸惑い、信じたくはないという感情。それを凌駕する狂気の興奮。

希美子・・・・・・・・・・・・、よかったのか、その男が・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夫はそこに座り続けた。そして、次第に意識を遠ざけていった・・・・・・・・・。

************

「お客さん・・・・・・・・・・、お客さん、起きてくださいよ・・・・・・・・・・・・・・・」
「えっ?・・・・・・・・・・・・」
「もう全部終わりですよ、今夜は」

清掃道具を持った男性に、秀人は揺り起こされた。彼はとっさに前方、そして周辺を見つめた。

誰もいない・・・・・・・・・。

「すみません、あの辺に女性とそれから、男性が何人かいましたよね?」
秀人は焦りを隠すことなく、彼に聞いた。

「コートを着た綺麗な女の方? あの人ならお連れの男性方に囲まれて外に出ていきましたよ」
「外に?・・・・・・・・・・」
「ええ。なんでも、公園に行くとか言ってましたけど」

夫は素早くそこに立ち上がり、何かを叫ぶ清掃員を無視し、外に飛び出した。


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