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依頼者~緑の過去(17)

2017 11 10
彼とどれほどの間交わっていたのか、緑には思い出すことができなかった。

それほどに、人妻は激しく濃密な快楽を彼に教えられた。

「イクっ・・・・・・」

暴風が吹き荒れるような行為の中、人妻はそんな喘ぎを最後に漏らしてしまった。

それは、夫にも決して漏らしたことのない、屈服の告白だった。

その瞬間、緑はバックから彼に深々と愛されたまま、激しく裸体を震わせた。テーブルの端を握りしめ、何かにすがるように顎を上に向けた。

張り出したヒップを後方に自分から突き出すように腰を振り、彼のものを強く締め付けた秘所。

たっぷりと火照った人妻の躰には、淫らな汗が浮かんでいた。美しく盛りあがった胸の膨らみが、彼の責めに屈するようにぷるんと揺れた。

オフィスビルのフロア中に響いてしまうのではないかというほどの嬌声を、自分があげてしまった気がする。

眩しい閃光に全身が包まれ、かつて味わったことのない境地に、人妻はその時導かれた。

ハアハアハア・・・・・

エコーを伴った自分の熱い吐息。それは緑には、欲情した牝が遂に絶頂に導かれた瞬間にだけ漏らす、いやらしい息遣いに聞こえた。

時間をかけて、彼は私を確かに頂点にまでいざなってくれた。自惚れを疑ってしまうほどに自らの技巧を誇らしげに語った彼。

そんな彼に愛され、緑は自分が本当に堕ちてしまったことを知った。

「緑先生、最高でしたよ」

背後から抱きしめながら、彼がそんな風にささやいてきた記憶。どくどくと脈動するものを濡れた美唇の奥に圧迫させた彼に、優しくお尻を撫でまわされた記憶。

あの後、彼はどれほどの間、私の中に留まっていたのだろうか。

気づいたとき、緑は面談室の椅子に一人で座り、ぐったりとテーブルに伏していた。タイトスカートだけで裸を隠したまま。

まだ息が乱れている。だが、あの激しい行為から、もう何時間も経過したような気がする。緑は机に伏したまま、うっすらと瞳を開けた。

照明が消えた面談室は、薄闇に包まれていた。人妻のスカートの奥、美脚の奥で、まだあそこが蕩け、熱く疼いている。

緑は、無意識のまま、右腕をスカートの奥に挿入した。そして、力のまだ入らぬ指先で、自分の大切な窪みにそっと触れた。

「あんっ・・・・・」

人妻は、思わず息を漏らし、想像以上に甘い自らの吐息に戸惑うように、小さく首を振った。

そこはまだ、溢れてしまうほどにたっぷりと濡れていた。

私、いったい・・・・・

今夜、ここで彼に強引に抱かれただけで、自分の肉体のたがが外されてしまった気がする。

そうされてしまったのは、遠い夏の日、あのビーチリゾートでの一度だけ。

人妻として熟れた肉体が、彼に開発されようとしている。未知の快楽の存在を教えられ、もうそれが忘れられない躰にさせられてしまう。

そんなメッセージが体奥で渦巻くのを、緑は感じた。

床の上に下着が落ちている。人妻はその手を伸ばし、ブラを手にした。そして、彼に抱かれた記憶を隠すように、ブラで乳房を包んだ。

彼はどこに・・・・・

意識を失うほどに人妻を悦びのステージに導いた彼は、既にこの弁護士事務所を後にしたのだろうか。

ぼんやりとした意識を懸命に集中し、そんなことを考えたとき、緑の耳に何かが届いた。

「ああっ・・・・・・・」

人妻の鼓動が再び高鳴り始める。急速に意識を取り戻しながら、緑は後方にある事務室のドアを見つめた。

ドアは僅かに開いている。

そして、人妻は思い出した。その隙間から、自分が彼に抱かれ、エクスタシーにまで達してしまった姿を、部下の女性スタッフに見つめられていたことを。

ドアの隙間の向こう側、事務所の中もまた、照明は点けられておらず、薄い闇に包まれている。緑が耳にした声は、その奥から響いてくる。

「あっ・・・・・・・、あんっ・・・・・・・・・・」

熱を伴った息遣い。その声の持ち主を、緑は想像した。そして、そんな風に声を出させているのが誰か、ということも。

部下の女性が、そんな途切れがちな息を吐いている姿を、緑は勿論見たことなどなかった。椅子に座ったまま、人妻は再び息苦しさを伴った興奮を思い出した。

ドアに背を向けたまま、緑は肢体を硬くさせて椅子に座り続けている。背後にある闇の奥から届く声は、ゆっくり、しかし少しずつ、高みへと向かっている。

「いやっ・・・・・、あっ・・・・・・、あんっ・・・・・・・・・」

それを嫌がり、しかし、同時に溺れてしまうような若い女性の喘ぎ声。それは、人妻の肉体をどうしようもないほどに濡らした。

駄目っ・・・・・・、ここにいなさい・・・・・・・

人妻弁護士は、理性に従うべき自らの立場を、いつしか放棄しようとしている。緑は自分を必死に抑え込もうとしたが、躰はもう抑えきれなかった。

ブラとタイトスカートだけで肢体を隠し、人妻はそっと立ち上がった。そして、魔性に引き寄せられるように、そっとドアの隙間に躰を滑り込ませた。

緑は、闇の中を密かに見つめ、そして、二人の姿をやがて捉えた。

それは、その女性スタッフが普段使っている机だった。

その机の上に仰向けに組み伏せられた若くスリムな女性。ワンピースははだけ、小ぶりな乳房を露にしている。

贅肉とは無縁な、細く若々しい両脚を、彼女は大胆に広げていた。ワンピースが捲り上げられ、彼女の両足首が宙で妖しく震えている。

スカートの奥に、生まれたままの姿の彼が顔を突っ込んでいる。彼女の太腿を揉みながら、彼は音を立てて泉に吸い付いていた。

「あっ・・・・・・、あっ・・・・・・・、ああっ・・・・・・・」

緑は目を疑った。部下の女性の手は確かに彼の後頭部に置かれ、もっときつく吸われることを欲しがるように、強く引き寄せている。

湿った音を奏でながら、蜜をたっぷり吸う彼。激しく首を振る彼女の手が、机の上でもがき、そこに置かれていたものを床に落とす。

彼が指先でそれをいじめながら、同時に情熱的に吸う。

「ああっ、そこっ・・・・・・・・・・」

彼女は初めて快楽のスポットを知ったように、か細い声で彼に懇願した。

唇を噛み、快楽に耐えきれぬように激しく首を振る彼女。床の上にサンダルが落ち、素足が広げられ、悦びに震えている。

剥き出しになった乳房に彼の手が伸びる。小ぶりな膨らみをいじめながら、彼が一層激しくあそこを吸った。

「ああっ、凄いっ・・・・・・・・・・・」

素直に快感を告白し、彼女は蜜唇を突き出すように腰を振った。

あんなことをされて・・・・・・・・・・・

数メートル先の闇の中で繰り広げられる行為を見つめたまま、人妻は再び自らのスカートの中に手を伸ばした。

欲情の蜜が、熟れた太腿をつたって滴り落ちてくる。

緑は壁に持たれるようにして立ちながら、更に奥にまで指先を進めた。

そして、まっすぐに伸ばした中指を、蕩ける花園の中心に大胆に挿入した。

「はんっ・・・・・・」

膝が崩れるほどに躰を震わせ、人妻は官能の息を漏らした。

ゆっくりと往復を始めてしまう右手を、緑は止めることができなかった。


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